歯磨き粉など、なくなりかけたときに、チューブから搾り出して、まだある、まだある、と思いながら使い、ついになくなったとき、新しいのを開けるわけであるが、あの新しいチューブから、たっぷり出して使うのは、ある種の喜びである。なくなりそうなチューブから、搾り出して、出てきたときの喜びを、一瞬で吹き飛ばしてしまうのである。

洋司