カミキリムシは、種類によって、2年とか3年とか木の幹の中で成虫になるまでを過ごす。木の幹の中で、木の幹を食べながら3年間暮らすところを、軽く想像する。なぜか少し想像がつく。なにかの違う記憶を、寄せ集めて、勝手にイメージしているだけのことかもしれないが、そこはかとなく愛着のようなものをともなった想像のような気がする。ミジンコになって水の中をただよう。なぜか想像がつく。しかし、これらは、先日のこたつの人のときみたいに、強烈な現実感をもって現実を味わえるわけではないのを、少々残念に思うのである。
洋司
洋司