昔、毎日のようにスタジオに通ったものであるが、駅からスタジオに向かう途中に、一軒のパン屋があり、こんなことを言うと失礼にあたるかもしれないけれど、やさしそうなおばあさんが店にいらっしゃった。店でパンを焼き、それを出している様子。
僕は、そこの、ごくシンプルな白くて丸い、やわらかなパンが、好きであった。スタジオに通わなくなってから、もう15年以上経つので、その間、その近辺に行ったこともない。あのパンの素朴な味を忘れていないが、けっして小さくはなかったと思うパンを、今は一つ食べきれるかどうか、しかし、そういうシンプルなパンが好きなのだ。
どうということはない、話であるが、なにか人の好悪という部分で、興味のある話である。
洋司
僕は、そこの、ごくシンプルな白くて丸い、やわらかなパンが、好きであった。スタジオに通わなくなってから、もう15年以上経つので、その間、その近辺に行ったこともない。あのパンの素朴な味を忘れていないが、けっして小さくはなかったと思うパンを、今は一つ食べきれるかどうか、しかし、そういうシンプルなパンが好きなのだ。
どうということはない、話であるが、なにか人の好悪という部分で、興味のある話である。
洋司