おでこにライトをつけて自転車で走る人を見た。ギラギラと目の光る生き物が、すごいスピードでこっちに向かってくる様子は、さながらなにやら星人。心の底から怖かった。道の隅に逃げた。ま、想像上の星人についてのことだけれど。猫の目とは違うあの光り方はしかし、目がいいというより、よほど目が悪いからなのだろう。あれほどギラギラしないと夜道も歩けないとは、と道の隅で強がってみたところだ。

洋司