モナドは宮沢賢治の「春と修羅」かなにかから、アンビバレンスは稲垣足穂の「ヰタマキニカリス?」かなにかから見つけたんだと思います。
「20th Century」を作るときには、町の図書館にこもって、20世紀大辞典やら、偉人辞典などを読んで、コピーしては持ち帰り、色鉛筆で方々にしるしをつけながら調べて書きました。その詞にも登場のビアズリーは、アールヌーボーの画家で、興味がわき、伝記を買って、絵を真似て練習したりしました。
散々資料を調べて書くというやり方は、それでも、簡単というか、時間をかければ出来ることではあるんですが、時間をかけたわりに、面白くならないことも多くて、結局、自分で却下したりします。何もないところから感覚だけを頼りに、表現を見つけるのは、非常に苦労しますが、出来た時は嬉しさも幾倍ですね。ふと嵐に書いた、「テ・アゲロ」とか「15th Moon」とか読み返し、面白い表現が出来たなと、思ったりします。
図書館で書いたといえば、高校生のころ、入船君と二人、なぜか尾道市の図書館に入り、入船君が図書館に用事があったのか、勉強か、それをやってる間に、僕はザ・東南西北用の詞を書きました。レコーディングはしませんでしたが、デビュー前のライブでは、何度かやった、マイナーなレゲエの曲。ボブ・マーリーとか聞いていると、レゲエは、マイナーという印象が強かったです。まだ、ファッションでもなんでもなかったと思いますけど。

洋司