ヤクザ、ギャング、不良、チンピラ等の映画や小説で、すごくかっこいいものに触れたりすると、男子は憧れたりするもので、僕なども、じつはけっこう好きである。
ぱっと見で、すごい危険な感じに見えたいものだと思ったりすることもあるが、本当に怖い人は、まったくそんなそぶりも見せずに、しかし、きっちりとしているものである。ちょっと弱いのが、吠えたてる。不良と付き合いのある方などにお話を聞けば、だいたいは甘えで、不良っぽくしてるだけで、実際、かこいいことなどない人が多いと。
また、一方で、地味であまり目立たないことでも、真面目に頑張って、何かを成したというようなお話に感動することも多い。真面目にしっかりやらなきゃと、思うのであるが、一見、真面目なようなふりをしながら、心はまったく不真面目な人だっているものである。気をつけなくてはいけない。

僕などは、声の低い人に憧れる。
先日、すごい声の低い人に会い、どうすればそうなるか、真面目に聞いてみた。
なれるものなら、すごい声が低くて、男臭くて、非常に危険な感じのする男になってみたいと思うが、書きながら苦笑するのみである。道端で、近所の人に挨拶などされたら、びっくりして、変なひっくり返ったような声になっちゃうのである。それも怖いかもしれない。

しかし、なにしろ、見た目、なんでもない、普通におとなしげな、青白い感じのヤツが、一番やばかったりする。そっち系は、さけたい。自分、危ないところである。

洋司