詞を書いている。というか、うなっているところである。いろいろ書いては消し、を繰り返して、ちょっとずつ進む。
夜は走りに出る。野良猫が飛び出す。
丸い月。月の裏側を見に行くとか、宇宙ステーションに行くとか、二億円で宇宙旅行とか。百年後には、へぇ~ってことになるのかと思えば、面白いところである。
いくら最新鋭のソフトで、ハイエンドモデルパソコンで作業をしていても、ここが大昔になってしまう未来は、頼もしいことである。

昭和41年生まれの僕らにとって、生まれた年の20年前は、終戦直後で、実家にはその頃の写真などほとんどなく、あっても、白黒の古い感じのもので、そういうものを見ると、大昔と思ったものであるが、今、20年前の写真などみても、今とさほど変わらないような、カラー写真だし、ちょっと昔とは思っても、大昔ってほどには感じない。今はデジタルで、音も映像も劣化することなく、ずっと先まで残る。百年後に、へ~と思いながら見聞きしても、百年も前のものが、鮮明にあるというのは、すごいことである。
膨大な過去と果てしない未来との間のほんの一点の今に、その過去やら未来やらを思える贅沢。

洋司