歌の録音では、1曲丸ごと歌う場合と、場面場面で分けて録音することがあり、今日は分けて歌うものを2曲録音。前作「回り続ける~」では、「Spinning」や「LOVELETTERを~」などが、その部類に入る。どちらもサビのコーラスをいろいろコラージュして遊んでいるが、今回は、そういうことは、一つもやっていないのである。歌が二声になるところも、あまりない。歌はあと3曲残すのみ。

午後からは、ライブのリハーサル。ギブソンで練習。ギターの音は、歌いながら自分で聞くのと、その演奏を正面から聞くのとでは、サウンドホールの向きのせいで、音量や音質が違うのである。たぶん、僕が思っている以上に、ギターの音は大きく、太く出るはずである。歌は、予想以上に、ギターにマスキングされると思う。だから、レコードのミックスなど聞いても、歌とギターなら、ギターの音は、だいぶ小さくおさえられているはずである。

このあいだ、昔の映画で、飲み屋で、ピアノを弾きながら、歌う男を見た。男にマイクなどない。ピアノを弾きながら、お客さんの方に顔を向けて、歌っている。ドラムや金管類もいるビッグバンドなのに、マイクなしで歌う黒人男性。どれぐらい声が聞こえるものだろう。だいぶ、演奏者がバランスを考えながら演奏したのだろう。

声って、けっこう小さい音である。ザ・ブームのツアーに参加中、ある日のコンサートで、宮沢さんのマイクがだめになったとき、宮沢さんはマイクなしで、僕のギターとともに歌った。音響の優れたホールなら、後ろまで、声が届いたかもしれない。

14日の喫茶店、どんなところか、わからないが、夢では、すでにそこでライブをやった。なにしろ夢だから、妙な空間であったが。生歌を意識して、ギターの音量など考えてのリハーサルである。

洋司