非言語コミュニケーションについての本。
アメリカの女性が書いたもので、日本人男の僕には、だいぶ文化の差を感じるものであった。
僕らはアメリカ人のようなジェスチャーをするわけでもない。とはいえ、ちょっとした仕草やポーズなどの研究は、いろいろ必要と思い、この本に限らず、勉強しているつもりである。

この本で面白いと思ったのは、国際的に知られるコミュニケーション・コンサルタントという女性の著者が、男性のことはわからない、としているところである。
主にアメリカ人男性のことではあるが、無表情、威圧的態度、怒る以外の感情は出さない、とか書いているわけである。
僕らからすると、そういう男性の行動は、わかることの範疇なのである。
そのあたりの見方、解明の仕方が、また、こんがらがってて、女性的で面白いと思ったところである。

僕がよく読むものは、圧倒的に男性が書いたものが多くて、そういうものは、たいてい女性のことを、わからないとしている。わかったように書いていても、たぶん女性から見ると、滑稽なものなのかもしれない。
太宰などは、男の作家が書いた小説中の女性は、その男が女装してるように感じると書いている。あなた、すね毛、見えてますよ、などと。
歌の詞など読んでいても、女の人は、そうは言わないだろう、というようなものもあるが、意外と、そういうものが女性に人気だったりして、面白かったりもする。
その行動は、人がお猿だったころからの~などと研究する博士もおられるが、それも含めて、現代人の仕草、行動と言葉と本心のギャップを見てみることにも必要を感じている。

洋司