先日、ギターを貸してほしいということで、清水君の育てているバンド、ビッグ・バードのメンバーが、近くまで来たのである。
顔を見れば、わかる、かどうかわからなかったが、彼は、僕をわかるということであったので、心配せずに出かけた。
待ち合わせの場所に、行ってみれば、一人の若者がいる。見覚えのない顔である。むこうもこちらに、反応なし。でも、もしやと思い、手に持っているギター・ケースをわざと、その若者に、よく見えるように強調して通り過ぎても、誰かを待ち探してる風に、ちらちら、あちこちを見ているのである。
よく見れば、どこかやぼったい青年じゃないか。この人がロックバンドのメンバーではなかろう、などと、ま、勝手な解釈である。
そこにご本人。やはり、ロックバンドのメンバーとは、こうである。どこか、スマートで、すぐにギターケースに気づくではないか。礼儀正しいぞ。
僕も、ま、変な顔では、いけまいと、髭はきれいに剃って出かけた。
対面の時間はわずか数秒で、彼が、「これ、清水さんにわたしておけばいいですよね」と言い、僕はうなずいただけである。
一瞬、意味がよくわからなかったのである。
これは、君らが使うのではないのかい、なぜ清水さんに。
帰り道、あ、使い終わったらのことか。
僕など、とうてい入れなかった大学に通っている頭の良い学生さんである。先のことも考えてのことである。
ギターは、時々ここに書く、ギブソンJ-50。山本英美さんから譲っていただいたものである。
清水君から電話、「ナチュラルのギターも持っとったんじゃね。知らんかったわぁ」。
ネイティブの非常にきれいな備後弁である。
洋司
顔を見れば、わかる、かどうかわからなかったが、彼は、僕をわかるということであったので、心配せずに出かけた。
待ち合わせの場所に、行ってみれば、一人の若者がいる。見覚えのない顔である。むこうもこちらに、反応なし。でも、もしやと思い、手に持っているギター・ケースをわざと、その若者に、よく見えるように強調して通り過ぎても、誰かを待ち探してる風に、ちらちら、あちこちを見ているのである。
よく見れば、どこかやぼったい青年じゃないか。この人がロックバンドのメンバーではなかろう、などと、ま、勝手な解釈である。
そこにご本人。やはり、ロックバンドのメンバーとは、こうである。どこか、スマートで、すぐにギターケースに気づくではないか。礼儀正しいぞ。
僕も、ま、変な顔では、いけまいと、髭はきれいに剃って出かけた。
対面の時間はわずか数秒で、彼が、「これ、清水さんにわたしておけばいいですよね」と言い、僕はうなずいただけである。
一瞬、意味がよくわからなかったのである。
これは、君らが使うのではないのかい、なぜ清水さんに。
帰り道、あ、使い終わったらのことか。
僕など、とうてい入れなかった大学に通っている頭の良い学生さんである。先のことも考えてのことである。
ギターは、時々ここに書く、ギブソンJ-50。山本英美さんから譲っていただいたものである。
清水君から電話、「ナチュラルのギターも持っとったんじゃね。知らんかったわぁ」。
ネイティブの非常にきれいな備後弁である。
洋司