久しぶりに住宅のお話を書きたいと思います。先日、営業担当者の同行としたときに、お客様から聞いた他社のお話ですが、受注を獲得するためならここまで言うんだなって少し驚きました。
シロアリ、特にアメリカカンザイシロアリが全国各地大繁殖し、その被害が広がっている。そのために木材全体を防腐防蟻処理をしている。その薬剤は食品添加物に使用できるほど安心で人間の体にも問題がないとのこと。
弊社でも「無添加住宅」以外の商品で同じ種類の薬剤(無色透明なナフテン酸亜鉛等)を使用しています。以前の防腐防蟻剤と比較すると揮発性も無く安心安全な薬剤を使用しているとはメーカーから聞いていましたが、まさか食品添加物として使用できるほど安全だったとはと驚き早速調べてみました。
化学物質については国の基準で化学物質安全性データシート(MSDS)が必ず製造元から発行されています。ネットで検索してMSDMを確認しましたが、引火性・毒性物質である記載がありました。厚生労働省も国土交通省も空気に含まれる数多い化学物質の中から、健康被害が出易い物質を各々選択し規制対象としただけであり、その指定物質以外の薬剤を使用しているから、イコール安心安全な健康素材であるかのような表現をお客様に伝えるのは誤っています。
とは言え、決して一般の防腐防蟻処理剤を否定しているわけではありません。住宅業界の住まいづくりの視点は、耐久性、耐震性、メンテナンス性といったハード的価値と居心地の良いデザインや健康やバリアフリー等の室内環境を中心としたソフト面の価値に向かっています。そのために日進月歩で素晴らしい商品が開発されていますが、その殆どが工業化製品であり、化学物質が使用されています。中には自然素材や天然素材のものもありますが、それは極少数です。ゆえに誤解がないように正直にお客様へその商品の特性を伝えていく義務があります。
我々もお客様との商談に熱が入りすぎて、ついつい一部の性能を大袈裟に取りあげて、お客様を煽るような営業トークをすることがあります。しかし、これは結果として客様に誤解を与え、正常な判断を誤る可能性もあることから、今後は注意をしていかなければいけないと感じました。