鴨てつとし・元習志野市議 は、07年市長選に続く2度目の習志野市長選挑戦です。前回は、14062票を獲得し3番手で落選でした。(当選した荒木市長は、24190票)しかし、今回の市長選挙では、前回の市長選挙で8000票余りを獲得して、4番手で落選、今回も一度は、立候補表明していた立崎誠一市議予定候補と政策協定を結んで支持を受けています。


http://www1.seaple.ne.jp/tetu-20/index.html


http://profile.ameba.jp/kamotetutoshi/



 2人の前回市長選での得票を合計すると22000票強となるので、候補者5人と乱立する今回の市長選挙では、十分に当選を狙える存在となりました。その政策協定は、以下の通りです。


http://tatuzaki.blog15.fc2.com/blog-entry-67.html




 

  氏は、その立候補表明の記者会見で「荒木的市政をチェンジ」とオバマ米大統領になぞらえました。たしかにその言葉通り今回の市長選予定候補者の中で、荒木市政との政策的な争点が最も明確です。記者会見 及びホームページ上のマニュフェスト(工程表などなくマニュフェスト=政権公約になっておらず選挙公約のレベルの内容との批判あり)では、荒木市政の進めてきた幼稚園・保育園の統廃合・民営化の見直し、JR津田沼駅南口開発の仲良し幼稚園跡地売却のストップなどを掲げていて左翼系・野党系議員の主張と一致する政策が多いです。


http://www1.seaple.ne.jp/tetu-20/narasino.htm


 市議予定候補では央しげのり氏(未来の風・元氏の後援会長、市議としての実質の後継者)、立崎誠一氏(元習志野市議・6選)が氏の支持を表明しています。立崎氏と近いと思われる木村しずこ氏(ならしのひまわりの会)も氏の支持に回るかもしれません。しかし、共産党新社会党など左翼系・野党系会派の中には、氏に対して不信感をもっているものも多いようです。




 

 習志野市内の左翼系・野党系勢力が氏に不信感を持っている最大の理由は、今回の選挙で掲げられている政策の中身では、ありません。氏の政治的立場の「変節」やその矛盾した言動・態度にあると思われます。


 
 氏は、 学生運動(全共闘)・旧国鉄の労働組合=国労の専従・旧日本社会党系青年団体を経験・社会党の専従者を経て87年社会党公認で習志野市議初当選(以後07年市長選に挑戦するまで5回当選)、96年の日本社会党分裂時には、習志野市のほかの社会党市議とともに少数派で社会党内で最左翼グループだった新社会党に参加しました。


 ここまでは、いわゆるバリバリの左翼系活動家議員という略歴でした。習志野市議会の新社会党は、市提案の議案への賛成率で共産党を下回るほど、荒木市政と対決姿勢をとってきた政党です。





 その氏が「変節」したと言われたのは、芝園新清掃工場建設問題で当時の所属会派・政党である新社会党の決定に反して新工場建設に賛成に回っためです。これ以後新社会党を離党して同じように共産党を離党した関桂二(現在は、真政会所属)氏とともに改革クラブという会派を作り活動し、07年の市長選以後、習志野新しい風の会という組織を作って活動しているようです。


 その新社会党離党のいきさつは、自身のホームページで語っています。


http://www1.seaple.ne.jp/tetu-20/narasino/kaiho/kaiho11_1.htm


http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:http://www1.seaple.ne.jp/tetu-20/vote/kamo.htm




 しかし、私も氏の主張することには、だいぶ矛盾が含まれていると感じます。


 まず、氏は、芝園新清掃工場建設問題をきっかけに当時の所属会派を抜けたことを語っていますが、当時の自身の所属会派が新社会党にだったことをどこにも書いていません。自分がどこに所属していたのか語らないのは、変節した政治家に共通した態度です。それに比べて立崎市長予定候補は、堂々と共産党を離党したことをプローフィールに載せています。


 氏は、新社会党離党の真相を芝園新清掃工場建設問題が反市長派の政争の道具とされたと批判しています。しかし、習志野市議会のホームページには、氏が新社会党に在籍した当時の議会報は、残っていませんが、ここ4年間における新社会党の議案への賛成率は、私の計算では、54%もありました。これは、市議会各会派の中では、もっとも低い数字ですが、それでも新社会党は、荒木市政の議案に半分以上賛成しています。氏の主張するように新社会党は、反市長派として何でも反対してきたわけではありません。


http://www.city.narashino.chiba.jp/shigikai/gikaiho/index.html





 そしてなんといっても極めつけに私が感じてしまうのは、習志野新しい風の会のホームページでは、氏は、荒木市政に批判的に活動してきたかのように繰り返し語られていますが、市議会のホームページの議会報の欄には、氏が習志野市議に在籍していた最後の時期(05年~07年)の市議会での各会派の議決への賛否が残っています。ここを見るとなんと氏(改革クラブ)は、市から提案された議案への賛成率が97%~100%(2人会派でが賛否が分かれているところの区別がつかない)に上っていて、荒木市長与党会派とほとんど変わらないほぼ何でも賛成議員だったことが分かります。


 これは、今回の市長選挙立候補予定者の1人で、同時期に習志野市議会に所属していてた布施健太郎氏(民主党)の議案への賛成率91%と比べてもかなり高い数字です。布施健太郎氏は、民主党内でも比較的保守的な潮流を引いている人物で、4月の市長選に向けたマニュフェストでも「荒木市長には、素晴らしい実績があります。」とまで語っていて決して荒木市政に批判的でない市長予定候補ですが、市議会での立場は、氏よりもずっと荒木市政に批判的な態度だったことになります。





 また、議案への是非について質の面でも氏の姿勢に疑問を感じます。07年市議選の最大の争点だったボートピア習志野建設問題では、建設反対派がだした陳情にことごとく反対に回り、05年9月議会に出された事実上の市民提案(直接請求)の議案である仮称「ボートピア習志野」建設について 市民に賛否を問う住民投票条例制定請求に与党系議員同様に反対に回り否決させました。市長に対する与野党の立場をはっきりさせる踏絵である毎年3月議会の一般会計予算案にも続けて賛成しています。


http://ameblo.jp/yoiotoshiwo/entry-10798831777.html


 しかし、芝園新清掃工場建設問題、済生会習志野病院問題を除けば、これらの重大争点についてどうしてそのような立場をとったのか習志野新しい風の会のホームページでは、語られていません。このホームページが始まった07年の市長選前のころは、ボートピア習志野建設問題は、市民の大きな関心の的でしたが、それにまったく触れていないのは、まさに争点隠し、都合の悪いことは、語らずといった人物に見ざるえません。


 病院や清掃工場は、政争の道具にすべきでないと語る氏ですが、ギャンブル場も政争の道具にすべきでないということなのでしょうか?住民投票で物事を決めようとすることは、政争の道具なのでしょうか?氏自身は、荒木市政になって、文教住宅都市憲章が骨抜きにされたと主張しています。しかし、ボートピア建設問題の論争の焦点は、文教住宅都市憲章の解釈にあったと思いますが、この時の立場を見る限り、ボートピア習志野建設に賛成だった氏と荒木市長の文教住宅都市憲章の解釈に違いがなかったように思われます。


 ちなみに「疑惑」のレベルの出来事なので深く触れませんが、氏が野党系議員から親市長派議員への変節は、家族の習志野市の入庁時期と一致していることは、よく知られています。





 さらに、ご本人は、党利党略にのらない無所属市民派市長候補と主張されていますが、これも本当のところは、真っ赤な嘘と言わざるえません。なぜなら氏は、今回の市長選挙に当初は、民主党の推薦候補として望もうと考えて民主党に推薦の申請を行っているからです。別にしがらみのない候補者というわけではなく、どの政党からも信用されず推薦されなかったというところが本当のところでは、ないでしょうか?


 実際のところ、氏自身も総選挙では、ご自身のホームページで載せられている通り、民主党黒田ゆう氏の支援をしています。(但し、4月の市長選挙に民主党千葉県連は、布施健太郎氏の推薦を決めている。)


 このことは、過去の出来事では、なくてこの市長選に向けた最近の出来事であり、習志野市民に対して嘘や変節を繰り返す氏の態度が、相変わらず変わっていないことが示されています。


http://www1.seaple.ne.jp/tetu-20/narasino/kaiho/kaiho13_1.htm




 各市長予定候補が、市職員の給料の削減を公約に掲げるなかで氏は、ワーキングプア問題を1つ政策の目玉に掲げていて、習志野市の非正規職員の待遇改善に取り組むことも掲げているところも他の立候補予定者と一線を画していますが、上記のような疑惑の入庁問題を抱える氏のこの主張は、しらじらしく感じられてしまってもやむえないのでは、ないでしょうか?


 氏は、これだけ多くの疑問を持った行動がある以上、その政策を詳しく解説する気にはなれません。はっきり言えば何を信用していいかわからない人物といった評価です。




 また、震災以降のブログ記事やツイッターを拝見してもガソリンがなくなってなんとかの記事がありますが、今、こそ被災した習志野や東北に思いはせている候補者が多いなかで、何か募金を集められたり、ボランティア活動を取り組まれたり努力をされた形跡が見られないのも非常に気になります。本当に氏は貧困対策に力をつくそうとされているなら、今ほどに市民が窮乏を感じている時は、ないのに何をしたいのでしょうか?


 ふじもと一磨市長予定候補は、3月17日に予定されていた決起集会を状況を考えて中止しています。それに比べてこの時期に氏は、政策協定やら事務所開きやらですから、震災には、興味がないんでしょうか?・・・




 ★その後、このブログの記事に応えてか氏は、震災に関するアンケートや震災対策を発表されいます。しかし、震災について候補者比較の記事で載せたように氏は、他の市長候補者と比べると全市的な視野たったマニュフェストを掲げていると呼ぶには、分量が少なすぎる上に予算計画や工程表を示しておらず、議員候補者レベルの政策を超えることができなかったと思われます。、ご本人自身が市長になるイメージをもたれていないのでは、ないかという印象です。


http://ameblo.jp/yoiotoshiwo/entry-10787220467.html