わたしの愛する仏様 |     みやこわすれの料理・つれづれ記

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  わたしが初めて仏像を見たのは、若い時一人で奈良を旅した時に飛鳥寺の


”飛鳥大仏”を見たのが最初でした。


誰もいないお寺の大きな大きな大仏の前に、私はいつの間にか1時間位


座っていましたっけ・・・・・


悩みとか全てを受け止めて下さるような包容力を感じたのかも知れません。


あとになって、あの飛鳥大仏が日本最古の木造仏だということを知りました。


                               ■□■□■□■□■□


  次に息子達とで奈良へ行った時、秋篠寺の ”伎芸天” に再会しました。


優しく右手を挙げ、お顔の柔らかい表情から女の仏様だと直感しました。


美をつかさどる仏様です。


  

  無信仰の私でしたが、突然の肩の難病になって激痛に悩まされ、お箸も


持てず、着替えもできないといった風に日常生活にも困った頃に、知らず知らず


に神や仏に心の中で手を合わせて必死で祈っていました。


 

  皆で行った上野の「仏像展」で購入した、白州正子が愛した向源寺の


”十一面観音菩薩立像”の写真を額に入れ、毎晩寝る時スポットライトを当てて


います。


「仏像展」では、一つ一つが心惹かれる仏像でしたが、中でもこの向源寺の


”十一面観音菩薩立像” は腰を少し くねらせている女らしい、たおやかな御仏


でした。


この写真像の横で、毎晩寝る前に次男が般若心経を読んでくれ、安らかに眠り


につくことができます。

                                ■□■□■□■□■□


  

  そして、私が今心惹かれるのは、奈良・中宮寺の ”弥勒(みろく)菩薩” で、


実際に御会いしたい仏さんです。 :..。o○゚:,。:..。o○:..。o○゚:,。:..。o○:,。:..。o○


この半跏(はんか)思惟像は、聖徳太子の母の姿と伝えられているそうです。


膝にひじをつき、指を頬にあてる物思いにふける姿に心惹かれます。


その優美な姿・気品の漂う美仏・物思う微笑にとても癒されます。


木造の飛鳥仏で、今は漆喰(しっくい)だそうです。


実際に御会いしたら、私は長い間立ちすくんでしまうことでしょう。


それ程魅力的な、包容力のある美仏なのです。


 

  また、同じポーズの京都 広隆寺の ”弥勒(みろく)菩薩像” の穏やかさ・


静かさも魅力的です。  :..。o○゚,。:..。o○:..。o○゚:,。:..。o○:,。:..。o○


微笑をたたえた優しい表情と、頬に手を添え深く思索にふける姿、繊細な指の


表情に魅了されます。


まだ御会いしたことはありません。


 

子供の頃 新聞紙面で、その美しさに陶酔してか大学生が我を忘れて像に触れ


右手の薬指を折ったという事件を思い出します。


これら二つの仏像には、幾星霜も人々を苦痛や憂いから救済してきた永久の


笑みが漂います。

                              ■□■□■□■□■□

 

  次男が私の為に、知らない間にこれら二つの仏像の写真を雑誌から切り


取って、額に入れてくれました。


これで、毎日この仏様方に御会いできます。


何か毎日が見守られているようで、安堵できます。