今日は勤務後図書館で郷土史ざんまいです。


天明の飢饉の文献を読みましたが・・・その惨状はすさまじいのひと言。

とてもじゃないけど、授業では使えない。給食前の4時間目の授業で取り上げたら

気持ち悪すぎて給食が食べられません。

(種市の人が人を食う話はすごすぎます。映画にしたら呪怨よりこわい・・・はず)


江戸時代の飢饉の史料を見るといつも思うのが、

「もし江戸時代が鎖国でなかったら」


中国(清)と貿易を各藩が自由に行っていたら、かなりの飢饉は避けられたのではないか?と思います。

天候が不順な18世紀では、すべての食糧を自給する(各藩で行われた穀止めなど)のは、人口が増えていた江戸時代でも不可能でした。(歴史人口学でも18世紀は人口が横ばいです)


中学校では貿易のメリットについて、歴史でしっかり教えないといけません。

(リカードの比較優位は必須!)

平清盛、足利義満、織田信長、田沼意次、井伊直弼

この人々は「悪役」っぽいですが、みな貿易振興を図った政治家です。


日本で貿易をすすめる政治家=いまいちイメージが悪い


この人達の評価が変わらない限り、歴史上の貿易に関する評価は変わらないと思います。

飢饉の文献からは、自由貿易のありがたさがよく伝わってきます。


もし江戸時代が鎖国でなかったら もしサコは貿易のメリットを知るよい教材でもあります。

(日本人は貿易を振興した革新的なサムライ平清盛よりも、天皇や貴族が利益をもつ荘園公領制に守護地頭をおき、既得権益に乗っかったサムライ源頼朝のほうが評価が高い・・・ですからね。視聴率的にも!!)




考える力を育てる/金子書房
¥1,575 
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商品画像もないくらいレアな本。それを105円でBOOKOFFで買いました。

しかしその内容は、すごい。

認知心理学や教育学の「御大」がオムニバス形式で「考える力」について

記述しています。

昭和51年の発行ですが、今でも授業につかえます。


「思考・判断・表現」

今の学習指導要領はこの観点にこだわっています。

特に社会科はこの観点に関する授業をしやすい?教科です。

そのうち思考に関してはっきり定義を意識して授業を行っている人は多いのでしょうか?

この本では思考に共通する性質として4つの性質をあげています。

それは、

「体系制」

「法則性」

「客観性」

「創造性」


特に「法則性」は今の膨張した社会科に必須の視点でしょう。

教科書の内容は大変増えました。(ページも内容も)

それを全部教える?時間がありません。

ではどうすれば?

4つの性質から授業の課題を組み立てることが、その答えになります。

新学期まであと少し。もっと本を読んで3学期に備えるぞー


伝説の灘校教師が教える 一生役立つ 学ぶ力/橋本 武
¥1,365
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p51
私が、読書を中心に据えた授業を使用と考えた理由は、何とか生徒の心に生涯残って、生きる糧となる授業がしたいという大きな願いがあったから。というのも、日本が戦争に突入すると、戦時体制の名のもと、思うような授業がなかなかできません。そんな日々を過ごす中、自分の授業がどれほど生徒たちに訴える力があるのか、改めて考え直してみたのです。

その際に、自分が中学校時代に受けた国語の授業はどんなものだっただろうかと思い起こしてみたのですが、先生に対する親しみの気持ちは湧いてくるものの、どのような教材を使ったのか、どういった形で授業が進んだのか、といったことは全く頭に浮かんできません。

(中略)

これは、我ながらがく然としました。一所懸命教壇に立って教えているにもかかわらず、ひとたび生徒が卒業したらその心に何も残っていないとすれば、教師としてこんな虚しいことはないと・・・・


先日、卒業式も無事終わり、みな立派に巣立っていきました。

謝恩会の際、多くの保護者の方とお話をしたのですが、自分のクラスではないお母さんがご挨拶に来てくれました。

「うちの会話に先生のことがよく出てくるんですよ。先生のニュースの話とか、教科書に書いてあることの逆をいったりとかが、何でって思うことがあって、でも納得することがあるっていってました。」


思えば、TPPとか、震災がれき問題とか、検察審査会のことやら、ニュースに対し、疑問に思ったことを自分で調べて「それはおかしいだろ?」をおもったことを、生徒(子ども?)相手に、大人げなく話していたなあと思います・・・


「先生の授業は疑問を持つことが正解。正解を暗記、物事を単純に覚えると、そのことはいつかは間違いになるっていうことが、おもしろいってはなしてます。」


社会科の学力は「疑問を持つ」ことができるかが、一番大切です。そこから「思考判断表現」、「資料活用」、そしてその過程を経て身につくのが「知識理解」。まずは「疑問を持つ」こと、ここがスタートです。


3年生を送る会の時、生徒から感謝のメッセージをたくさんいただきました。

「歴史の授業の最初で『なぜ豊臣秀吉の絵の手は小さくかかれているのか?』という授業で、なんだこの授業はと思いました。でも3年間授業を受けて、『なぜだろう』と思うことが、本当に楽しいことだと気づきました」


この一言で、この仕事をやっている意味があるな・・・とおいしいお酒が飲めますね!

ご卒業おめでとうございます。