4月下旬から5月にかけて屋久島へ行ってきました。
確か最後に行ったのは小学生の頃、約20年も前です。
鹿児島から高速船で宮之浦港に着くと、記憶の中にあった風景が見当たらない。
すっかり様変わりしてて全くわからなかった。
それでも昔祖父母が住んでいた家の周辺には、多少は変わったけれども20年前と同じ風景がそこかしこにあって少し嬉しくなった。
屋久島到着の翌日、まずは白谷雲水峡を散策。
この日は天気もよくて、気持ちのいい散策日和。
人もそれほど多くはなく、いい感じでした。
ヤクシカもたくさんいました
そして翌日、5月1日。
前々日までの週間天気予報ではずーっと晴れ予報。
もちろん晴れのほうが嬉しいといえば嬉しいけど、「一ヶ月に35日雨が降る」と言われる屋久島、どうせなら一日くらい雨の屋久島を歩きたいなぁ・・・と思っていたらこの日は見事に雨。というか大雨でした。
後で聞いた話では大雨洪水警報が出ていたらしい。
雨の多い屋久島でも珍しいくらいの大雨だったそうな。
そんなこんなでこの日から3日かけて屋久島を縦走しました。
ルートは
1日目:宮之浦からバスで荒川登山口から入り、縄文杉を通ってその先の新高塚小屋まで。
2日目:新高塚小屋から宮之浦岳に登り、花之江河から湯泊歩道方面へ行き、ワレノの岩屋まで。
3日目:湯泊歩道をひたすら下って湯泊集落へ。
初日は雨の中でのスタート。
荒川登山口からしばらくはトロッコ道をひたすら歩く。
20年前に登った道と同じ道。この道をまた歩きたくてわざわざこのルートにした。
川も増水
なつかしのトロッコ道
長いトロッコ道を進むと途中から大株歩道へと道が分かれる。
今までの平坦な道と違い、ここからは登りが続く。
雨のせいで、座って休む気にもなれず、ほとんど休憩を取らずに歩き続けた。
登り始めてから1時間もしないうちに巨大な切り株、ウィルソン株に到着。
一説では天正14年に豊臣秀吉の命で、島津義久が切らせたとのこと。
内部は10畳ほどの広さ。湧き水も流れていて祠もある。
傍らには屋久島の焼酎、三岳が。
ウィルソン株内部から空を見上げる。
見る場所・方向によってはハート型に見える。
この周辺には「翁杉」「夫婦杉」「大王杉」など、巨木が多い。
そしてさらに登ること約1時間、縄文杉に到着。
20年前には展望デッキもなく、直に触れることもできたけども、今では近づくこともできません。
でもそのおかげで生き生きしてるというか、自然のままの姿でいいと思う。
かつては根がむき出しになって痛みが激しいとの理由で、登山客がそれぞれ小さな袋に入れた土を持って登ったりしてたけど今はそれも必要ないみたい。
さて、ここから先は未体験の森。
さすがに行き交う人も少なくなった。
縄文杉からさらに歩くこと20分、小さな高塚小屋に到着。
この時点で時間は13時前。ここで昼食をとってしばし休憩。
最初の予定ではこの高塚小屋に泊まって、翌日にまた朝の縄文杉を見てから先へ進もうかと思ってたけど、あまりにも時間が早いのと、小屋がかなり汚れているのとで、もう少し先の新高塚小屋まで行くことに。
雨は降り止む気配もない。
高塚小屋からさらに1時間ちょっとで新高塚小屋に到着。
雨だし、人も多いかな・・・と思ってたけど以外に少なく十数人程度だった。
しかしこの一日で全身ずぶ濡れ・・・。
レインコートを着ているとは言え、足やら袖やら背中やらあちこちが濡れてしまった。
冬山のキャンプで寒さには慣れてるので大丈夫なのだけど、濡れるってのはやっぱり厄介だ。。特にトイレに行ったり、水を汲みに行ったりする時が面倒くさい。
濡れたレインコートを羽織り、濡れた靴を履く。。。まぁこれも含めた登山といえばそれまでだけど。
翌朝。
山小屋の朝は早い。
他の皆は5時前には起きて準備をし、6時前には出発している。
自分はマイペースなのと、時間が十分にあるのとで、6時起き。
お湯を沸かしてご飯を食べて、準備を整えて出発したのは7時過ぎ。
この日も朝から雨が降り続いてた。
予報では天気は回復傾向だから午後には雨も上がるだろう。
森を抜けて宮之浦岳が近くなると周辺の植生も全く変わってくる。
辺りは笹と岩のみ。
一つの山でこんなにも景色が違う。やっぱり屋久島は素晴らしい。。。
小屋を出発してから約4時間、ついに九州最高峰の宮之浦岳に。
雨は上がったけど、深い霧に包まれて展望は全く何も見えませんでした・・・。
時折、霧が晴れて少し青空が見えることもあり、「待てば晴れるかも」と期待を抱いて1時間ほど待ったけど、なかなか晴れそうにもなく、時間も迫ってきたので先へ進むことに。
ここからの展望はまた次回に持ち越し。
その方がまた登る時の楽しみになると思い、下山開始。
下山を始めて1時間ほどしてから辺りの霧が徐々に晴れ始めた。
この見極めはいつも難しい・・・あと1時間待てば晴れたのに・・・と思うけど、あと1時間待っても晴れなければ時間がなくなるだけ。これも一つの楽しさですね。
さっきまでは十数メートルしか視界がなかったのに、突然目の前に屋久島の雄大な景色が広がった時の感動はかなりのもの。
あまりにも気持ちがよさそうなので、途中にある黒味岳へ登ることにした。
黒味岳へは登山道から往復40分程度。
分岐点に荷物を置いて空身で山頂を目指す。
標高は1831m。宮之浦岳を始め、屋久島の奥岳が一望できて、遠く海の方には雲海も見えた。
素晴らしいの一言です。
十分景色を堪能し、黒味岳を後にして、目の前にある花之江河に向かう。
花之江河は日本最南端の高層湿原らしい。
この花之江河はいくつかの登山道が合流する地点で、ほとんどの人はここから淀川口方面へ行っていた。
自分はここから湯泊歩道を通って行く。
この道は利用する登山者も少ないとの事で、今までの登山道に比べればかなり荒廃してる。
気をつけていれば道に迷うことはないだろうけど、ところどころで道を間違えたり、かなりの悪路があったりで、いかにも山を歩いてる、という感じがして個人的には嫌いじゃない。
16時過ぎにワレノの岩屋に到着。
大きさはかなりあって、水場もあるんだけど、その水が雨のせいでかなり大量になってて岩の下がほとんど川になってた・・・。
このままここに泊まるのはちょっとなぁ・・・。
幸い、岩屋から20m程の所に小さいスペースがあったので今夜はそこでビバークです。
3日目の朝、早朝こそ霧が少し残ってたものの、すぐに晴れて木々の間から見える空は快晴!
そして一瞬開けた視界に、これから向かう七五岳が見えた。
見事な岩山、天気もいいから展望も期待できそう。
誰も通らない道をひたすら歩き、出発から2時間ほどで、七五岳への登山道への分岐点に。
ここから七五岳へは片道約40分。
黒味岳と同じように、分岐点に荷物を置いて山頂へ向かった。
頂上が近くなると岩をよじ登るような道になる。これもまた楽しい。
山頂は何もない岩の上!強風が吹けば結構怖いかも・・・。
幸い風もなく、本当に気持ちがよかった。
七五岳を下りたらあとはひたすら下山、下山、下山。
約1500mの標高差を一気に下る。
下りだからまだいいけど、これが登りだとまたきついんだろうなぁ・・・。
しかし下りは下りでやっぱり足にかかる負担も大きく、けっこうしんどい。
そしてようやく下山。
いや~疲れました。
湯泊からはつい6時間ほど前に山頂に立っていた七五岳が遥か遠くに見えた。
右端の岩山は砂沙岳。中央左の一番奥に小さく尖って見えるのが七五岳。
下山してまず、温泉に入りたいと思い、湯泊の海岸にある湯泊温泉に行ったら人が多すぎたので、断念。
もうひとつ、近くにある平内海中温泉へ行ってみた。
平内海中温泉は干潮の前後2時間しか入浴できない温泉で、この日の干潮は大体12:00と23:00位。
夕方17時くらいに行ってみると見事に海の中。
それでも観光客がたくさん見に来てました。
中には干潮の時間を調べてないのか、いつでも入れると思っているのか、タオルと着替えを持って入る気満々で歩いてる人も多数。結局入らず帰ってたけど。
この日は近くの宿で素泊まりしようかと思ってたらどこも空きがないとのこと。
まぁ連休だし、当たり前といえば当たり前か。。。
しかたなく、なんとかツェルトを張れそうな場所を探して今夜もツェルト泊。
そして夜、23時頃に海中温泉へ。
さすがにこの時間だと人も多くなくて4~5人程度。
お湯も適温、そして空には満天の星空!!!
これは本当に最高!!!
ロケーションや、天気、泉質などなど、トータルしたら今まで入った中で間違いなく最高の温泉!
なによりも星空が素晴らしかった。
あまりの気持ちよさに時間も忘れて入ってた。
山での疲れも汚れも洗い流して、この日は最高の夜でした。
翌日、この日は一日予備日にしていたので朝からゆったり。
天気もよかったので、山で汚れた衣類等を洗って乾かしたりしながら昼までのんびりしてた。
夜には写真が取れなかったので、干潮時に再び海中温泉へ行ってみる。
昼は昼で気持ちよさそうだけど、やっぱり入るなら夜がいいなぁ。。。
このまま帰ってもよかったけど、ちょっと時間があったので名瀑として有名な大川の滝を見に行くことにした。
バスに揺られて数十分、落差88mの滝の存在感はさすが。
山も綺麗だけど、海も素晴らしい。
そしていよいよ帰路。
大川の滝前から宮之浦まで、バスであっという間に屋久島を半周。
山から海、雨から晴れ、屋久島のいろいろな面が見れて楽しい旅でした。
宮之浦の親戚の家では本当に何から何までお世話になり、
鹿児島の実家では家族を始め近所の皆にお世話になりました。
本当にありがとうございます。
次はいつになるか分からないけど、きっとまた屋久島に来るだろう。



























































