・  (ラエリアンムーブメントアジア大陸代表のブログより)






孫崎 享 さんの記事です:
Date: Sun, 28 Sep 2014 07:19:25 +0900
Subject: 
アルジャジーラ紙掲載「日本の主要リベラル紙に脅迫のキャンペーンが始まった」


朝日新聞の過去の報道に誤りがあったことは間違いない事実である。


ただ、現在の朝日新聞攻撃は極めて異常である。「単に過去の報道に問題があった、それに対する反省を求める」という以上の動きだ。


9月25日マイケル・ペンはアルジャジーラ紙で、「日本の主要リベラル紙に脅迫のキャンペーンが始まった」と題する論評を掲載した。


アルジャジーラ紙というのが皮肉である。


アラブ社会において、新聞テレビの報道は検閲が厳しく、単なる政府広報で事実からほど遠い。その中、アルジャジーラ紙は政府の報じない記事、論評を行うという事で注目され、中東で高い評価を受けている。


そのアルジャジーラ紙に「日本の主要リベラル紙に脅迫のキャンペーンが始まった」との論評が出た。つまり、中東諸国と同じく、本国では禁じられている論評がアルジャジーラ紙に出たのだ。


このこと自体、既に警告を含んでいる。


今の段階は朝日新聞が好きか嫌いかではない。


私は今日の日本の混乱は朝日新聞を含む日本の大手メディアの堕落に起因しているところが大きいと思う。


その中ですら、朝日新聞潰しが起こっている。


日本は本当に危険な動きの中に入ってきた。


ペン氏の論評は多くの日本人が知るべきと思うので主要点を下記に記載する。


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・日本の右派はリベラル・メディアを標的


・現在安倍首相を支持する自公連合が衆議院の3分の2を把握し、参議院の過半数をもち、立法過程を支配している。


・官僚組織も民主党時代よりはるかに居心地が良い。


・経団連も安倍支持者の支配下にある。


・こうした背景の下に、日本のリベラル、穏健メディアに対する脅迫のキャンペーンが開始された。


・最初の標的はNHKであった。安倍首相は永くNHK報道に不満であった。


 2001年前半、NHKは従軍慰安婦に対する残酷な扱いのドキュメンタリーを制作した。ジャーナリストによれば20万人の慰安婦が働かされた。


このドキュメンタリー報道の直前、NHK幹部は削除を求めた。当時の安倍福官房長官が個人的に介入し、NHK幹部にドキュメンタリーの変更を求めたケースが訴訟された。


・したがって安倍氏が首相としてNHK会長を任命する機会を持った時に、右翼修正主義的思想を持つ籾井氏に注目するのは何ら意外ではない。


・籾井氏は本年一月就任会見で慰安婦システムを“今日の道徳観からすれば問題であるがとして、擁護した。彼は戦争中の性的暴行は戦争時のどの国にも共通のことであり、日本だけが特筆されるべきでないと主張した。


・籾井は政府が右の時、NHKは左的発言を行わないとの経営方針を表明した。


・籾井は全役員は辞任状を提出することを求めた。


・籾井の言動は激しい批判を招いた。通常は辞任に行くのだが、安倍の強い支持の下、籾井は会長を続けている。


・8月5日新しい論争が生じた。


日本のリベラル層の旗艦船とみなされてきた朝日新聞が1982年から1997年にかけて慰安婦問題の記事16を公的に撤回した。


撤回された記事は吉田清治証言を基礎としている。独自調査が吉田証言の信頼性を否定したにもかかわらず、朝日新聞は訂正をしてこなかった。


・2012年11月安倍の地滑り的勝利の前、党の指導者たちの会合で安倍はこの問題に次のように言及した。


「朝日新聞は吉田証言のような間違った情報を拡散してきた。そして問題を大きくした“


・もし朝日新聞の編集者達が吉田証言の訂正をすれば信頼性を回復できると考えるなら、政治的影響は全く逆であった。政府閣僚や保守メディアは新聞は意図的に大衆を欺いていた証拠であるとしてとびかかってきた。


土曜日、朝日新聞前で抗議が行われ、廃刊を要求した。


・多くの海外観察者はこうした右派的見解に同意しない。 戦時中かかる
恥ずかしき行動は帝国軍隊に存在したとドイツの新聞Frankfurter Allgemeine Zeitung.記者Carsten Germisは述べている。


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