「硬直化した視野の狭さ」の安倍晋三に、右へ倣えの議員たちがこんなに。
「世界における日本の立場を意識する」ことなどできない者たちが国会議員になっている。安倍晋三の支持率が高い間はそうするはず。従って支持率を引き下げるのは私たち日本国民の役目です。
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孫崎享さんの記事です:
147名の議員の靖国参拝。そして「日米関係に何の影響ない」という。識見の無さに驚く。
「超党派議連が靖国参拝」「147人 日米関係の影響否定」の標題で次を報じた。
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超党派の議員連盟「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」が22日春季例大祭中の靖国神社に参拝した。衛藤晟一首相補佐官らを含む与野党議員147名が参加した。これとは別に新藤義孝総務相が12日に続いて参拝した。
安倍首相は21日に「真榊」と呼ばれる供物を奉納した。
衛藤氏は23日のオバマ大統領来日を前に日米関係への影響について、記者団に「いろいろいわれる筋合いではない。平和を祈念するので当たり前の行為だ」と否定した。
進藤氏は参拝後、日米関係への影響について記者団に「記者団に何の影響も与えない」と協調。
官房長官は「国のために戦って尊い命を犠牲にした方の冥福を祈り、尊崇の念を表明するのは当然のことだ」と強調した。
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靖国参拝には様々の考え方があろう。しかし、日米関係に影響がないというのは嘘である。事実ではない。今日本で147名もの国会議員が事実を直視できないとすれば、事態は深刻だ。
2013年12月26日、米国大使館は「安倍首相の靖国神社参拝についての声明」を発表した。
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日本は大切な同盟国であり、友好国である。しかしながら、日本の指導者が近隣諸国との緊張を悪化させるような行動を取ったことに、米国政府は失望している。
米国は、日本と近隣諸国が過去からの微妙な問題に対応する建設的な方策を見いだし、関係を改善させ、地域の平和と安定という共通の目標を発展させるための協力を推進することを希望する。
米国は、首相の過去への反省と日本の平和への決意を再確認する表現に注目する。
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米国は表向きの理由として、「日本の指導者が近隣諸国との緊張を悪化させるような行動を取ったことに」失望しているとした。
日本の歴史問題に関する行動が近隣諸国との関係を悪化させており、これを座視できないとの立場をとっている。
今回、すでに韓国などは反発している。従って米国が懸念する「近隣諸国との緊張を悪化させるような行動」を取っていながら、何故日米関係に影響がないと言えるのか。
さらに問題は日米関係だけではない。日本はサンフランシスコ講和条約第11条で「日本国は、極東国際軍事裁判所並びに日本国内及び国外の他の連合国戦争犯罪法廷の裁判を受諾する」としている。戦争犯罪者として位置づけている。「いろいろいわれる筋合いではない」という問題ではない。戦後体制のありように関係することである。
私は歴史認識の問題で米国が懸念している状況を踏まえ、国会議員は今回は自粛すると思った。そうでない議員が147名もいるという事実に愕然とする。かつ首相が「真榊」を奉納したことはこれらの動きを助長することである。首脳会談を前にしこうした行動をとっても影響がないと判断する識見に驚かざるをえない。
孫崎 享
駐イラン大使
外務省国際情報局*長 1997年-1999年
駐ウズベキスタン大使(初代) 1993年-1996年
*米国のCIA,英国のMI6などに相当する
日本の情報局です。でも日本の場合は攻撃性
がないですね。
amazon「戦後史の正体」孫崎 享著
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