(ラエリアン・ムーブメントアジア大陸ガイドのブログより)


ポジティブな人とネガティブな人との生物学的事象について
(Biological evidence of positive and negative people in the 
world:ラエルサイエンス 4月3日英語版配信分)


落ち込んでいるときや心配ごとがあるとき、「前向きに考えてみたら?」「こういうふうにとらえてみたら?」と言われて、「それもそうだな」と思える人もいれば、思えない人もいる。


なかなか楽観的にになれない人の場合、文字どおり脳の思考“回路”がそのようになっており、楽観的に考えようとすると困難を伴ってしまうらしい。


悲観的な人と楽観的な人の脳を比較


ミシガン州立大学の研究チームが、物事を悲観的にとらえる人たちに「前向きに」とアドバイスをした場合、脳内でどのような反応が起きるのかを調べる実験を行った。


被験者は71人の女性。事前に面接を行い、各被験者が日常的に物事を楽観的にとらえる傾向があるか、悲観的にとらえる傾向があるかを調べておいた。


「どうにかなるさ、楽観的に考えよう」


続いて各被験者に画像を見せ、「楽観的な結末」を考える課題を与えた。たとえば、覆面をした男が女性をつかまえ、首にナイフを押し当てている画像だったら、「女性がなんとか男の腕を振り払って逃げ出すことに成功する」といった具合に。


ネガティブ思考の人の脳は活性化


課題に取り組んでいるあいだ、被験者の脳の状態をスキャンしたところ、事前の面接で物事を悲観的にとらえる傾向が強いと判明した被験者の脳は、楽観的傾向が強い被験者よりも活性化していることが分かった。


アドバイスがかえって逆効果に?


主任研究者のジェイソン・モーザー教授によると、これは「ネガティブな感情を低下させよ」言われて脳が自己矛盾を起こし、逆効果が生じている現れなのだとか。


つまり、心配性な人が困難な状況に陥っているとき、「前向きに」と言われても、そうすること自体がとても大変で、かえってネガティブな感情を悪化させてしまうということらしい。


別のアプローチが必要


もちろん、このような人でも、物事をポジティブに考える訓練をすることは可能だが、効果が出るまでにかなり時間がかかってしまうかもしれない。心配性な人たちにアドバイスをする場合は、別のアプローチや戦略を考える必要があるだろうと、モーザー教授は指摘している。

ミシガン州立大学の研究は『Journal of Abnormal Psychology』に発表された。


『ネガティブ思考の人に「ポジティブに」とアドバイスしても逆効果』
http://irorio.jp/kondotatsuya/20140406/125919/ 
[IRORIO]


[英語版 元記事] 
http://www.sciencedaily.com/releases/2014/04/140402100052.htm