(ラエリアンムーブメント:アジア大陸代表のブログより)

孫崎 享 さんの記事です:
Date: Wed, 30 Oct 2013 21:36:38 +0900
Subject: 「中国の検閲は海外にも伸びている」(CNN Cook論評主要点)


28日付CNNはSarah Cookの記事を紹介している所、主要点。


・中国市民が共産党に不都合な情報を拡散するのを中国指導層は行っているのは周知の事実である。


・中国は海外でもニュースを制限しようとしているようである。


・昨年、駐米中国大使がBloombergの編集長と会い、周近平一家の財政状況を報じようとした時に報じないよう説得を試みた。


・昨年夏、台湾のトークショウ・ホストCheng Hung-yiが北京にとって微妙な問題に触れようとしたのに対して局執行部が止めようとして、辞職した。


・2011年ヴェトナムの裁判所が法輪功の行うものが中国視聴者向けに放送したことに対して中国の要請で有罪にしたと報じられた。


・上記は中国メディアが国境を越えてメディア統制を行おうとしている例である。


・中国側は現場への立ち入り禁止、記事の公表を控えるようにとの圧力、ビザの不発行等公然とした圧力もある。


・もっと常態的で効果のあるのはアメとムチ政策を行い自主検閲を行わせることである。友好的とみなされた者には政治家へのインタビュー等報いを与える。


・中国側の神経質な題材はチベット、ウイグル、法輪功などである。


(CNN追加)


・中国はインターネット検閲に200万人いる。


・宣伝機関、衛星会社(中継の停止)、外国政府などを通じた間接的圧力もある。


・統制面は報道機関に課せられるだけではない。アップルはファイヤーウオールを避けたり特定サイトに行けるような機能を中国アップル店より排除するという屈服政策をとったと非難された。アップルの屈服はこれが初めてではない。


・法輪功の報道以降取材制限をうけた記者がいる。


・中国の検閲に積極的に協力した外国報道機関がある。(具体例として積極的に放映中止したEutelsatの行動)


・外国メディアへの検閲は過去5年間に強化されている。


 中国内での外国レポーターに対する肉体的暴力はより暴力的になっている。


・台湾における報道は一段と自主規制的である。


・西側メディアはサイバー攻撃を受けている。


・中国人口の約半分がインターネットにアクセスする中で、共産党は海外報道に神経質になっている。


・中国が世界の報道をコントロールしようとする努力には限界がある。


・中国の圧力とこれに抗する報道の自由を求める力の綱引きが今後展開される。


(筆者の Sarah Cookは中国の検閲問題で、「 The Long Shadow of Chinese Censorship」を出版している)


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http://ch.nicovideo.jp/article/ar379210


孫崎 享
駐イラン大使 
外務省国際情報局*長 1997年-1999年 
駐ウズベキスタン大使(初代) 1993年-1996年

*米国のCIA,英国のMI6などに相当する
日本の情報局です。でも日本の場合は攻撃性
がないですね。

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