配信日時:2013年4月20日 16時53分

18日、中国では大気汚染が問題となっている。シンガポール国立大学の鄭永恒教授はこのほど、「中国の市長及び市委員会書記は、任期中の精力を市民の生活改善や環境保護に費やすと、昇進率はマイナスになる」と発言した。写真は山東省徳州市の工場。

2013年4月18日、中国では大気汚染が問題となっているが、英紙デイリー・テレグラフの報道によると、中国やシンガポール、カナダなどの経済学者は、中国各都市が過去10年間に環境分野への投資を大幅に減少させた蓄積により今日の深刻な大気汚染につながっていると指摘。その背景には高官の出世と密接な関係があるという。

このほど、シンガポール国立大学の鄭永恒(デン・ヨンヘン)教授は、「中国283カ所の中小都市の市長及び市委員会書記の10年の成果と昇進に関する分析により、任期中にGDP増加が前任より0.3%上昇すると、昇進率は8%に上った。一方、任期中の精力を市民の生活改善や環境保護に費やすと、昇進率はマイナスになる」と経済成長重視の者の方が昇進しやすいと発言した。(翻訳・編集/内山)