大学が始まって1週間ほど経った頃、キャンパスで新入生歓迎パーティーが開かれました。
夕方から始まったそのパーティーは、音楽が流れる中でごはんを食べたり、踊ったり、おしゃべりしたり…まさに“わちゃわちゃ”した感じ。新入生だけでなく、上級生も参加できるので、かなりの人数が集まっていました。
私は日本人の先輩4人と一緒に参加することに(ちなみにルームメイトも誘いましたが、「疲れてるし寝たい」とのことで不参加。彼女のこういうハッキリしたところ、好きです)。
会場はテンション高めな人たちも多く、いかにも海外の大学っぽい雰囲気!
さて、パーティーの出店としてあるハンバーガーに並ぼうとしたときのこと。
突然、
「はぁーい!ボク、◯◯!インド出身だよ!君はどこから来たの?」(英語)
と、満面の笑みで近づいてきた人が。
その社交性のすごさに圧倒されつつ、私は、
「日本から来たよ。ヨイだよ。」と返しました。
するとその彼、目を輝かせて、
「日本!?ボク、日本語ちょっと話せるよー!」
と、突然の日本語披露タイム。名前は正直忘れちゃったんですが、ここでは仮に“J”と呼びます。
「どうして日本語話せるの?」と聞いたら、
「アニメめっちゃ見るんだよね!鬼滅の刃とか!」
とテンション高めにアニメ愛を語り始めたJ。
でも、その場にいた日本人の誰もアニメに詳しくなく、正直ちょっと温度差が…。申し訳ないけど、あんまり話が広がらず。
Jはその後、他の友達に呼ばれたようで一度離れていった……と思いきや、なんと再び登場。
J、なぜかずっと私たちに付いてくるんです。
最初は「あの可愛い先輩に気があるのかも?」と思っていました(その先輩、本当にパステルカラーが似合いそうなタイプの可愛さなんです…)。
でも、Jの質問攻めが止まらない。内容もなんだかズレてて、疲れてくる私たち…。
そして、私が一瞬みんなと離れたタイミングで、Jがなぜか隣にピタッ。
しかも肩に軽く触れてくる距離感……正直ゾワッとしました。
「あれ?もしかして私も狙われてる……?」と警戒モードに。
当時は「海外ってこんな距離感なのかな」と思ってしまったけど、不快だと感じたら、文化とか関係なく“NO”って言うべきだったと今は強く思います。
幸いにも先輩たちと再合流できたのですが、Jはそれでもついてくる…。
「え、これいつまで一緒なの?」
「まだ離れてくれないの?」
そんな会話を日本語でひそひそする私たち。
ついに先輩の一人が痺れを切らして「もう帰ることにするね」とJに伝えると、
「え〜、もう帰るの?じゃあInstagram交換しようよ」と言ってきました。
……正直、絶対に教えたくなかったので、
「持ってないんだ〜」と断ると、
「ヨイはOld School(時代遅れ)だねぇ」と笑われました。
(いや、君にアカウント教えたくないだけなんだよ!!!!)
後から聞いた話ですが、JとSNSを交換した友人は、鬼のようなDM攻撃を受けていたそう。内容もかなりしつこくて気持ち悪かったとか。
本当に、交換しなくてよかった…。
Jは帰ろうとする私たちについてきたので、あの可愛い先輩と2人で最終的に走って逃げることに(笑)。
その間、他の先輩たちがJを引き止めてくれて、なんとか振り切ることに成功!
後で、その先輩たちが教えてくれたんですが、
「J、日本人の彼女が欲しくて付きまとってたらしいよ。将来、日本人と結婚したいんだって」
とのこと。
……こっっっわ!!!
Jの中では、“日本人女性=おとなしい・従順”というイメージがあったようで、完全にステレオタイプに当てはめて狙ってきていたみたいです。
まとめ:日本人ってだけで狙われること、あります
この出来事以降、「アニメ好きアピールから距離詰めてくる人」にはちょっと警戒するようになってしまいました。
もちろん、アニメが好きなだけなら全然いいのですが、
「日本人女性=自分に都合のいい存在」みたいな前提で近づいてくる人が本当にいるんです。
これはちょっとしたカルチャーギャップでは済まされない話。
海外での生活はとても刺激的で楽しい反面、こういった“狙ってくる人”も実際に存在するので、同じように海外で生活する方にはぜひ気をつけてほしいです。
「違和感を感じたら、遠慮せずに距離を取る」
これ、本当に大事です。