自宅で倒れた父は、丸2日間一切動けず、トイレにも行けないので僕が駆け付けた時に
は布団も洋服もオシッコでびちょびちょ。お医者さんが何も指示をしてくれなかった問
題も大きいが、父も父で完全に悪く、近所に恥ずかしいと救急車を呼ぼうとした母を最
後の力を振り絞って制止していたそう。もう少し早く呼んでいたら厳しい状況も変わっ
ていたかもしれない。日本は世界最大の高齢者大国だし、「ご近所意識」といった高齢
者特有の感覚も理解した上で、国もメディアも啓蒙活動を行わないといけない。

救急車で運ばれた時の父の写真。口喧嘩ばかりしている夫婦だが、同じパイプを
握り締め、夫婦の絆を感じさせる愛おしい写真。母に写真を見せたら「救急車の揺れが
怖かったから」とのこと(苦笑)。それも多少あったのかもしれないが、手を握り合う
のは救急隊員さんたちの前で恥ずかしかったから、だと息子としては思う。というか思
いたい。どうか同じ目に逢う人が出ませんように。