三浦佳生→久々に見たのだけど、感想が「あれ、こんなんだったっけ?彼は」という。ケガの影響で滑り込みをできていないのが明白で、後半から目に見えてスタミナが落ちていったのが分かった。おそらく、ジャンプを決めるために振付を少し落としたのかなと思えるような感じで。スピンの精度もあまり良くないし、後半のイーグルも「とりあえず繋ぎ入れました」みたいな感じで、全然スケートが滑っていなかったし・・・。兎にも角にも、滑りの質が粗いように見える。とりあえず代表には決まったけれども、あとオリンピックまで2か月弱、どこまで詰められるのか。
理事会で友野くんを推す声が上がったというが、この滑りを目の当たりにしてしまったらそういう声が上がるのも致し方ないだろうと思えてしまった。
日本国内であれば滑走範囲と前半のスピード感で8点台なんだろうけども。。。オリンピック本番でPCSが8点台を貰えるのかどうかが甚だ疑問。
佐藤 駿→試合を重ねるたびに滑りの質が上がっているのが目に見えてわかるし、表現力も増していっているので本当に見ていて楽しみになる選手。ただ三浦くんとPCSがさほど変わらないのは、スピードが三浦くんと比べるとどうしても劣ってしまうことや滑走範囲が三浦くんと比べて狭いのも一つの原因なのかもしれない。滑りの質は明らかに佐藤くんのほうが上だと思うのだけど。
滑走範囲やスピードをこれ以上上げようとすると多分崩壊してしまう。
滑走技術は年数を重ねていくしかないのでオリンピックまでの2ヶ月弱は、現行の技1つ1つの精度を高めて行った方がいいのかも。
滑りの質が粗くはないので、佐藤くんの方が全日本並みのPCSがオリンピックでもそのまま出そうな感じがする。
鍵山優真→フリーの後、泣き崩れたが…。まぁこれじゃあ泣きたくもなるよなぁという。
マリニンはスケーティングはアレなものの、要所要所で印象的な繋ぎを入れたりして、観客を飽きさせないような演出を試みているが…それに対してこの鍵山くんのプログラムは…なんて言っていいのか。
まず本人がプログラムをどこまで咀嚼しているのか疑問。
言われたことを忠実に守っているのは見て取れるものの、湧き出るものがない、というか。
この辺は、北京五輪以降も基本的に変わっていないように思います。
2シーズン前のポップロック調のSPなんかはその最たるもので、多分歌詞からして少し退廃的な、脱力したような曲なのですが、冒頭の振りは妙に力を入れてしまっており…あれれ?ラジオ体操みたいだなと思った記憶があります。
ダンスが得意と聞いた時に「え、マジで?」と二度見してしまったほど。
そんなことを経て今回のプログラムですから…。
せめて振付や繋ぎ部分はマリニンより上に行きたかったところでしょうが、蓋を開けたらそう簡単には上手く行かない現実があり…だとするならばまずはノーミスが大前提だと思い込みすぎたのかもしれません。
仮に鍵山くんがノーミスだったとして、仮にマリニンが2ミスの出来でも上回るのはかなり難しいでしょう。
マリニンが4回くらいミスすればチャンスはあるのかもしれませんが。
佐藤くん同様、技1つ1つの精度をもっと上げることに没頭して、マリニンを一旦忘れて、プログラムの咀嚼に励んだ方がいいかと思います。
