「しょまりん」始動 宇野昌磨と本田真凜、アイスダンスで冬季五輪へ挑戦<発表全文>
シングルからアイスダンスへの転向組が増えていますが…
海外勢との圧倒的な違いはやっぱりスケーティング。
シングル時代にスケーティングに定評があった村元哉中/高橋大輔でも、やっぱり世界のトップカップルと比べると明らかにスピード感、淀みの無さ、繋ぎのスムーズさ、リフトの完成度などで歴然とした差が出ていました。
もっとも、高橋大輔は30過ぎてからの挑戦でしたのでかなり無理をしながらやっていたのはよく分かりましたが…。
世界トップクラスになると、エッジを深く倒すのは当たり前、その上でスピードを殺さず、予備動作が殆どない状態で次々と驚異的な速さで技をこなしていきます。
アイスダンスを強化したいのなら、やはり小中学生の内からアイスダンスへ路線を決めていかないとダメなんだと思います。
シングルだと、スピン・ジャンプに入る時のある程度の予備動作が必要になるのではないかと…。
年齢が10代前半までにアイスダンスに転向していれば、シングル時代の予備動作の癖が早めに抜けるのでしょうが、20歳過ぎてからの挑戦だとこの癖が抜けるのがかなり難しいのではないかと。
最近の紀平梨花/西山真瑚組の練習風景の動画を見ましたが、やっぱりまず基本のスケーティングがまだまだ(特に紀平)。
ツイズルやリフトに入る時もどこかブレーキがかかっているように見えます。
まぁ、これは彼らに限らずシングルから転向した国内シニアカップル共通の課題なのかもしれません。
日本は長年、「まずはシングル」という強化方針が取られていたので、カップル競技の強化が遅れていました。
98年長野五輪の開催が91年に決まり、ペア強化策の一環として白羽の矢が立ったのが井上怜奈/小山朋昭。
当時シングルの有望株の二人でしたが、手探りの状態で一からペアの練習に励み、翌年のアルベールビル五輪で15位に入ります。
その後、あまり目ぼしい成果が得られることがなく、伊奈恭子、井上怜奈、川口悠子、川崎由紀子等は皆海外に活路を求めることになります。
(伊奈恭子は元々アメリカ育ちなので状況が違いますが)
高橋成美/マービン・トゥラン組の快挙が出るまで数十年の時間がかかりました。
「りくりゅう」は色んな意味で本当に奇跡的だったのではないかと。
ようやく「ゆなすみ」も育ち始めましたけど。
ただ、彼らに共通するのが拠点およびコーチが海外なこと。
スケーティングの強化も、海外だからこそ成し得た技だと思います。
本田真凜/宇野昌磨ですが…。
シングル時代の彼女のスケーティングはとても良く、シニアに上がって低迷し始めていた時にアイスダンス転向の話が出ていたくらいなので向いているのだろうとは思います。
ただ、シングル時代、スピードが凄くあったわけではないのと、彼女独特のリズムの取り方が、どう影響するのかが気になります。
宇野昌磨も、私個人的にはシングル時代、取り立ててスケーティングが上手いとは思えなかった(笑)ので、ある意味クセが強い本田真凜とどこまで合わせられるのか、支えられるのかが気になります。