「雨に詠えば」 という風流なタイトルの企画展を観てきました。
東京の千代田区北の丸公園にある国立公文書館で開催されている
「空模様の古典文学」 というサブタイトルの展示です。
 
雨に詠えば1_2019.08.10
 
雨にまつわる和歌や物語をフィーチャーしたもので、
それらの古典書物を間近に見られます。
 
雨に詠えば2_2019.08.10
 
普段は活字でしか読まない古典の文章を
筆書きの紙として眺めるのはいいものですね。
私は草書体をほとんど読めませんけれど。。。
 
雨に詠えば6_2019.08.10
 
「源氏物語」 の雨夜の品定めの場面や小野小町の和歌など、
有名どころも外さずにキッチリ展示されています。
 
雨に詠えば4_2019.08.10

入場無料の割には、しっかりしたパンフレットが貰えて、
見所が分かりやすく解説されています。
 
雨に詠えば5_2019.08.10
 
ちょうど子供たちの夏休みの期間と重なるためか、
子供向けのワークシート仕立てのプリントも渡されます。
自由研究のネタに使えそうな作りになってますね。
まだ自由研究に取り掛かってないキッズは、国立公文書館へGO!
 
雨に詠えば3_2019.08.10

こうした古典の展示とは別に、雨をテーマにした
日本のポピュラーソングを特集したボードもありました。

森高千里さんの 「雨」 や中西保志さんの 「最後の雨」、
徳永英明さんの 「Rainy Blue」 などの定番ソングのほか、
中村あゆみさんの 「翼の折れたエンジェル」 や村下孝蔵さんの 「初恋」 など、
曲中で効果的に雨の情景が描かれている懐かしい楽曲なども紹介されており、
この企画展に携わったスタッフ(学芸員?)の機転、情熱に感心しました。
 

 

中村あゆみさんの 「翼の折れたエンジェル」 は、冒頭の

 ♪ドライバーズ・シートまで横なぐりの雨
  ワイパーきかない 夜のハリケーン
  ………
  ふたりの想い かき消す雨のハイウェイ♪
という歌詞が、いつまでも強烈に印象に残っています。
 

 

村下孝蔵さんの 「初恋」 も、冒頭の
  ♪五月雨(さみだれ)は緑色♪
というワンフレーズが、何とも印象的で、
ノスタルジーを感じさせるイントロの名曲です。
 
私がちょっと嬉しかったのは、AAA(トリプルエー)の
「恋空と雨音」 もそのボードで紹介されていたことです。
 

 

ひたすら雨と恋の模様を歌い紡ぐこの楽曲は、
リズム、メロディー、リリックのいずれも素敵だと思います。
雨の日に口ずさむならこの曲かな、けっこう難しいですけど。
 
 
[ 2019.08.14(水)日刊 ]