2015・2.「さよなら神様」麻耶雄嵩 | 町に出ず、書を読もう。

町に出ず、書を読もう。

物語がないと生きていけない。社会生活不適合者街道まっしぐら人間の自己満足読書日記です。

2015年

2冊目

「さよなら神様」

麻耶雄嵩

文藝春秋


さよなら神様/文藝春秋
¥1,620
Amazon.co.jp

となりの小学校の先生が殺された。

容疑者の1人が担任の美旗先生と知った俺、桑町純は、

クラスメイトの鈴木太郎に真犯人は誰かと尋ねてみた。

殺人犯の名前を小学生に聞くなんてと思うかもしれないが、

鈴木の情報は絶対に正しい。

鈴木は神様なのだから――


衝撃的な展開と後味の悪さでミステリ界を震撼させた

神様探偵が帰ってきた。

他の追随を許さぬ超絶推理の頂点がここに。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


順調にペースが落ちてきまして、


昨日のアクセス数は遂に


1ケタ


にまで落ち込んでしまいました。


ここで奮起しなくては、また滞ってしまう!


ということで、がんばっていきまっす。



さて。



神様シリーズ2作目でございます。


1作目は、


色んな意味でミステリ界に物議を醸した


「神様ゲーム」という作品なのですが・・・




と、リンクを貼ろうとしたら、感想書いてないや・・・


今頑張って消化してる2012年終盤以降に


しかもこの「さよなら神様」よりは前に


読んではいるんですけどねぇ・・・。


そうか。順番に更新していかないと、


こういう事態が発生してしまうのか・・・




ま、まあ、そんな重い十字架は別の機会に深く考察するとして、


本書の説明をば。




鈴木太郎くんは自称「神様」。


地球を造り、人類を造ったのは鈴木くんなのだそうです(自称)。


でも、ただ観察するのは詰まらないから、


たまに人間の似姿で下界に降臨し、


同じ目線の高さから人間を観察しているのだとか。




それだけならちょっとイタい少年で済むのですが、


実際に予言めいたことを幾度かしていて、


児童の間では結構神認定されてる感じ。


遠足でトラックが突っ込んでくるのを予知して


犠牲者をゼロにしたというのもあったのですが、


それが今作だったか前作だったか忘れました・・・




で、その「神様」こと鈴木くんが、何故か純にだけ


「犯人は○○だよ」と告げることから物語は始まります。


そして犯人は、鈴木の予告通りの人物。


そんな感じの、長編ながら短編でもある作品です。




最初の事件なんかは、「○○だよ」と言われても、


「え、誰それ?」


となってしまう人物が犯人だったのですが、


回を経るにつれ、犯人はだんだん純の身近な人物へ・・・


そして最後ら辺はもう陰鬱な感じで、


読んでて辛い辛い。




これはどんなオチを付けるんだと思っていたら、最後に大技。


えええ!?


と思ったのもつかの間。


最後の最後に、


えええええええええええええええ!?


というオチが。



いや、「オチが」というか、


むしろ


オチてないまである


感じの結末でしばし呆然、そののち爆笑という感じで・・・




相変わらず好みの分かれる作品書いてるなぁ麻耶さん。


読了後に憤慨する人もいるだろうなぁ。




え、私ですか?


こういうの大好きです(笑)




おすすめはあんまりしないですが、


このオチの是非については語り合いたい。


そんな感じの素敵作品でございました。