40.「新・新本格もどき」霧舎巧 | 町に出ず、書を読もう。

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物語がないと生きていけない。社会生活不適合者街道まっしぐら人間の自己満足読書日記です。

40冊目

「新・新本格もどき」

霧舎巧

カッパノベルズ



新・新本格もどき (カッパ・ノベルス)/光文社
¥970
Amazon.co.jp


霧舎巧、新本格の名品をふたたび「もどく」。


記憶喪失が治ったはずの探偵・吉田さん。


しかし、かわりに失ってしまった仲間との思い出を呼び覚まさんと、看護師・上岡エリがなりきり名探偵となって、吉田さんを彼女の相棒に指名する!


ミステリマニアのてんぷら屋の大将、コスプレマニアのエリの姉・姿子。


まとまりのないメンバーとともに、探偵コンビが怪しげな組織の陰謀を華麗な推理でサックリ解決!?


二階堂黎人、森博嗣、北村薫、西澤保彦、芦辺拓、麻耶雄嵩、オリジナル作者公認、新本格ファンもどきどきの霧舎ワールド、全開!


満を持して作者が自らを「もどい」た新作書下ろしも収録。



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先人たちの人気シリーズ作品をもどく、連作短編シリーズ第2弾です。




収録作品は、


「人狼病の恐怖」

「すべてがXになる」

「覆面作家は二人もいらない」

「万力密室!」

「殺人史劇の13人」

「夏と冬の迷走曲(どなた)」

「《おかずの扉》研究会」




蛇足ですが元ネタは、


「人狼城の恐怖」二階堂黎人

「すべてがFになる」森博嗣

「覆面作家は二人いる」北村薫

「念力密室!」西澤保彦

「殺人喜劇の13人」芦辺拓

「夏と冬の奏鳴曲(ソナタ)」麻耶雄嵩

「《あかずの扉》研究会シリーズ」霧舎巧


です。




北村・芦辺両氏の元ネタ作品は読めてないのですが、それ以外は元ネタも分かり、楽しんで読めました。




こういうパロディーものというのはどうしてもネタ重視になりがちなのですが、そこは霧舎さん。




ミステリ的にもなかなかにしっかりした作品でした。




そういうことを考えると、霧舎さんだからこそ書ける作品なのかなーとか思いますね。




連作ということもあり、元ネタを知らない作品も楽しめるのですが、やっぱり半分くらいは知ってた方がいいかもしれません。




うん、満足。




第3弾は出るのでしょうかねぇ。