ブログネタ・好きな小説家 | 町に出ず、書を読もう。

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物語がないと生きていけない。社会生活不適合者街道まっしぐら人間の自己満足読書日記です。

好きな小説家ブログネタ:好きな小説家 参加中



書くと長くなりそうだという理由でこのブログネタを書くことを躊躇していたのですが、やはり書かなくてはならないと思い直しました。


まあ一応、読書ブログを冠してますからね。


読了本のレビュー記事を書くよりも、他の記事を書いた時の方が、アクセス数もコメント数も多いのだけれども…


それはともかく、好きな小説家ですが、正直いっぱいありすぎて困ります。


両手どころか、両足使っても足りないくらいです。


でもそんなに沢山は書くのが大変なので、私の中の「本購入ルール」及び「読書順のルール」をもとに、紹介する小説家を絞りたいと思います。


無尽蔵に買うだけ買って、積読本が80冊を超えてようなイメージを持たれている私ですが、ちゃんとしたルールを決めて買ったり読んだりしているのですよ、実は。


ハードカバーで買うべきか文庫化を待つべきかではとても悩みますね、やっぱり。

「この人の作品は全部読もう」と決めていても、文庫化待ちすることは多々あります。

何冊か読んで良かった小説家さんでも、積読には1冊か2冊くらい置いておくだけにして、一気読みはあんまりしません。


基本的に読む順番は買った順。同じ著者の作品があまりニアにあると、少し間隔を開けます。


と、まあ、そんな感じの読書ライフを送っているのですが、4人だけ超特例の優遇措置をしているので、その4人を紹介しましょうかね。


具体的に言うと、

「ハードカバーだろうと、出たら即買い。積読扱いにもあまりせず、出来るだけ早く読む」

という扱いです。



じゃあ、有名な順(自己判断)でいきます。



【西尾維新】

もう「言わずと知れた」と言っても良い程にはメジャーだ、と個人的には思っているのですが、どうなのかな?

テレビアニメ化・マンガ化・マンガ原作・アニメ映画化、とメディアミックスも頻繁だし、最近のヒット作「化物語」シリーズは、万引きが多発しすぎて空箱陳列してる本屋も多かったなぁ。

魅力はなんと言っても狙ったようなキャラ設定。
いや、実際狙ってるんだろうけど。

かといって只のキャラ小説ではなく、言葉の言い回しも面白いし、常に予想の上を行くストーリテリングも巧み。

脇道に逸れすぎて内容が無い作品が多い、なんてよく言われるけど、その脇道が本筋の補強をしたり、何らかの喩えになったりするので、個人的には気にならないんだけどなぁ。

好きなのは「クビシメロマンチスト」「サイコロジカル」「化物語」「偽物語」あたり。

「クビシメロマンチスト」や「ダブルプレイ勘繰郎」「トリプルプレイ助悪郎」あたりはそれなりにちゃんとミステリーしているので、ミステリー読みにも取っつきやすいんじゃないかな。



【辻村深月】

メジャーというとさすがに言い過ぎかもしれないけど、気鋭の若手、くらいにはなってるんじゃなかろうか。

特に今年は新刊が4冊も出て、文学賞も受賞するわ、テレビドラマ化が発表されるわ、ミステリーベストランキングにもランクインするわ。
先日発表された、読書メーターの「2011年 心に残る本」ベスト10に3冊もランクインしてて、ぼちぼち大ブレイクの予感がします。

魅力は登場人物の緻密な描写。
特に、ネガティブな心の動きを描くのが巧い。
高校生や大学生あたりの登場人物描写なんか、若かりし頃の古傷をガンガンえぐられるようで、堪りません。

そしてもうひとつが、どんでん返しの展開。
生粋の綾辻行人ファンで、辻村の「辻」は綾辻の「辻」から頂いたというから、どんでん返しに対するこだわりも分かろうというものです。

好きな作品は、「子供たちは夜と遊ぶ」「名前探しの放課後」「オーダーメイド殺人クラブ」あたり。
短編集の「ロードムービー」や「光待つ場所へ」も秀逸です。



【舞城王太郎】

一気に知名度が下がります(失礼)。


これまで受賞してるのが純文学系の賞ばかりで、今やめっきり純文作家みたいになってますが、デビュー作「煙か土か食い物」はミステリーでした。

最初に読んだ時は、ただただびっくりしましたね。

小説という分野で、これほどに「今までにないオリジナリティー」って出せるんだ、と。

圧倒的なほどパワフルな文体と、読むのを急かされているようなスピード感。
そして、根底に流れる「愛」というテーマ。

作品ごとに新たな方向性へ挑むアグレッシブな姿勢も、すごいです。

まあ、そのせいか、「意味が分からない」とか、「読んでて頭がおかしくなりそうだった」とかいう感想を抱く人もいるみたいだけど、そこはすべて受け入れた上で楽しむのが、正しい読み方だと個人的には思います。

好きな作品は、「煙か土か食い物」「暗闇の中で子供」「ビッチマグネット」、短編集だと「スクールアタック・シンドローム」や「イキルキス」が良いです。



【古野まほろ】

さらにマイナーになりました(重ねて失礼)。

まだ10冊くらいしか出版数はないですが、コアなミステリー読みには結構ファンがいるこのお方。

有栖川有栖を神と崇めるロジック至上主義な物語でありながら、青春・SF・衒学・パロディ等々の様々な要素を組み込み、とても魅力的な世界観が産み出されています。

ここ数年はあまり出版数がなかったけれど、今年大復活。来年からはさらに期待ができそうで、とても楽しみ。

前フリの長さとルビの多い文体のせいか、途中で読むのをやめたという声もちらほら聞くけれど、そこを乗り越えればとても面白いんだけどなぁ。

好きな作品は、「天帝のはしたなき果実」「探偵小説のためのインヴェンション『金剋木』」「群衆リドル」あたりかな。



と、まあこんな具合になりました。

我ながら偏りがあるなぁ。
何が偏ってるって、みんな講談社メフィスト賞出身じゃありませんか。
自分でも初めて気付いたけど。

この4人の共通点、てのもあんまりないしカテゴリーもばらばらなのだけど、ほぼデビュー当時から追いかけてる人達ばっかりでした。そういえば。

やっぱりそういう、「歴史を見ていた」感が思い入れに繋がってるのかなぁ。

そういう点を考えると、受賞作が講談社ノベルズで大々的に発売されるメフィスト賞受賞者たちっていうのは、他の方法でデビューした人達よりも手に取りやすいのかな、なんて思ってみたり。

でも、どう考えてもこの4人って共通項少ないよなぁ。
ネット上を含めても、4人とも愛読してる人って見たことないし。

友人で3人愛読ってのは居ますが、よく考えたら全部私が布教したんだった(笑)。


あ、結構好き嫌いが激しいというか、賛否が別れるっていう共通点はあるかもしれないかな。

読書メーターをしているお陰で、色んな人の感想を見ることができるのだけど、かなりケチョンケチョンにけなされたりしますからね。


まあ、そんな4人なので、あまり積極的に薦めようとは思いません。

でも、読んでハマったとか言われたら、読書ブロガー冥利に尽きるなぁ。


本当はもっと沢山の人を紹介したいし、ここに挙げてないからさほど好きじゃない、ってことでもないのだけど、今回はこのあたりで堪忍していただきたいと思います。

だってねぇ、4人紹介するだけでこの長文なんスよ。
これで限界っす。


最後に、今更ではあるのだけれど、魅力を全然上手く伝えられなかった!
あああ、下手くそだなあもう。
言葉足らずというか、上手く言葉にすることが能わなかったなぁ、と自分にガッカリです。


なので、これを読んでつまらなさそうだなー、と思ったとしても、読むとハマるかもしれませんよー。



と、結局布教してしまうネーブルさんなのでございました。



おわり。