59冊目
「逆説の日本史13 近世展開編」
井沢元彦
小学館文庫
若き日の徳川家康を苦しめた浄土真宗信徒らによる「一向一揆」。
家康は約30万人に膨れ上がり勢力を増すキリシタンに「一向一揆」化の悪夢を見た。
折しも江戸城大奥では女中・おたあジュリアを中心にキリシタンが増加し、家康の悪夢は現実のものとなりつつあった。
「伴天連追放令」から鎖国へと展開される徳川幕府の外交政策の裏面史を抉るとともに、徳川家康が「戦国日本」をいかにリストラし、「徳川300年」の礎をいかに築いたかを解明する。
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江戸時代はあんまりよく知らないので、どこまでが定説なのかというのがよく分からないのですが、室町後期とか安土桃山時代にあったことが影響しているというのにはおおいに納得。
……と普通に言ってみたが、学生時代、途中まで日本史近世専攻だった人間にはあるまじき発言だ。
大学でいかに知識を身に付けてないかってのがまるわかりですなぁ。
それはともかく、徳川家のキリシタン規制には三河一向一揆のトラウマがあった、ってのは言われてみりゃなるほどな、と思いました。
それと関連して、幾つかの法規制が重なったことで「鎖国」という状態になったものの、別段「鎖国令」が出てる訳じゃないし、鎖国が徳川政権の国是って訳でもない。というのも目から鱗でしたね。
あとは、お犬様でお馴染みの綱吉は暗君じゃない(むしろ名君だった)という話や、女性が舞台に立つことが禁止されたせいで、現在に繋がる歌舞伎のスタイル(女形とか)ができた、という話も、どこかで聞き齧った気もするけど勉強になりました。
次巻は『近世爛熟編』なので、元禄あたりになるのかな?
このへんもあんまりよく知らないんだよなあ。
あれ、学生時代に(以下略)