
あります。入院したこと。
果てしなく昔の話になるのですが、小学1年生の時に。
もう20年以上も前のことなのですが、何やら妙に覚えているんですよねぇ。
ひょっとしたら脳内で激しく脚色しているのかもしれませんが。
てなわけで、どんな状況だったのかをご説明しようかと思います。
当時の私は病弱で、しかも喘息持ちで、よく行っている小児科医院がありました。
その日も、祖母に連れられいつもの小児科に行ったわけです。
そんなに体調が悪かったような記憶はないのですが、学校を休んで病院に行ったのだから健康ではなかったのでしょう。
いつものように診察、いつものように点滴、という流れ。
病院の先生が
「さあ、今日も点滴しよか」
と言うので、私は冗談混じりに
「えー、嫌やー」
と答えたのです。
「そんなこと言うてると直らへんでぇー」
などと先生が言い、私は
「やっぱり?」
と半笑いで返答しながらベッドに横になる。
そんな一連のコントを予想していたのですが、先生が放った言葉は、
「じゃあ市民病院に紹介状を書いておくのでそちらに行ってください」
でした。
「いやいや!嘘!嘘です!点滴します!点滴大好き!!」
そんな風に切り返せば良かったのかもしれませんが、私は意外な展開に唖然としていて、何も言うことができませんでした。
まあそんな切り返しをする6歳児がいても嫌ですが。
その小児科は確か入院施設がなかったので、今にして思えば、どのみち点滴を終えたら市民病院に行くように言われてたのかもしれません。
そんなことを考える余裕もない6歳の私は、意外な展開にただただびっくり。
せっかく学校を休んだのだからとっとと帰宅して、平日午前中に家にいる小学生最大の娯楽、『NHK教育テレビの番組見放題』を満喫したいと思っていたのに、どうやら無理っぽい気配を感じ、ちょっとヘコんでたくらいで、特には不穏な空気を感じてはいませんでした。
そして、タクシーを拾って市民病院へ。
診察室に入ると上着を脱ぐように言われ、お医者さんが聴診器で心音をチェックします。
一旦机に向かってカルテを書いた先生は、体ごと椅子をこちら側にくるりと回転させ、
「入院ですね」
と告げたのでした。
祖母も私も全く予期していなかったにも関わらず、その日の午後から突然、私の入院生活は幕を開けるのでした。
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うーん、入院するまでで結構長くなってしまったので、とりあえずはここまでにしておきましょうか。
入院ライフでもいくつかエピソードがあるのですが、はたして需要はあるのかなぁ?
あるのなら張り切って書きますが、どうでしょうか?