4冊目
「占い師はお昼寝中」
倉知淳
寝ていればそれで満足。「お客さん」を長居させないために、仕事場に空調はつけず調度もボロボロ。そもそも霊能力などまったく無く、超常現象は全部デタラメだと思っている。
そんな占い師のもとに駆け込む「お客さん」の依頼はもちろん、ドッペルゲンガーやポルターガイストなど霊の悩みばかり。
それを「推理」して解決する、という趣向。
倉知さんは<猫丸先輩シリーズ>という同じく、いわゆる「日常の謎系」の作品も書いているけれど、この短編集も面白い。
しかも倉知さんの場合、ただ正しいことを伝える、ってんじゃなくて、丸く収まるような推理を披露することが斬新。それが嘘でも構わない。何故なら、真実を伝える事が救いになるとは限らないから。
そういうのが、何かいいよなぁ。もうだいぶ前の作品やけど、続編出ないかなぁ。