徳山湾の歴史を昭和20年の太平洋戦争敗戦の前後で分けるとすると、前は、海軍練炭製造所・海軍燃料工廠の約40年間と出光興産徳山製油所及び周南コンビナート各社の昭和32年から今日までの63年間に分けられる。もっとも、戦後も民間の地元産業徳山曹達(現㈱とくやま)なども出光徳山開設前の

12年間は徳山湾を利用したわけで、それを含めると75年間ということになる。そして蛇足ながら小生も

現在75歳なのである。

小学校6年生の時、アポロマークの教材が吾々児童に配られた。確か鉛筆や物差し・三角定規、下敷き

などであり、アポロマークも透明なプラスチック素材さえ一般には希少な時代である。これが、出光を

知った最初で、我々にとっては事件であった。

作家百田直樹がその小説「海賊と呼ばれた男」の主人公が出光佐三である。敗戦から2日後には、東京に残っている社員1000人を集めて、“日本はきっと立ち上がる、いまからそれをやろう!” と激励したと

いう。そして、佐三は社員を1名も首にしなかった。事件といえば、日章丸事件は、戦後の産業界にとって

胸のすくような快挙であった。事情は、昭和28年(1953)当時、イランは石油の国有化をイギリス系の

石油会社と係争中であったのですが、産油国と油田開発会社の権益は50:50が標準だったのに、

このイギリスは、産油国ゼロ、イギリス100という一方的な割合にしたそうです。これに、反発したムハンマド新大統領は、独立の象徴として、石油産業の国有化を宣言したのです。イギリスは、対抗措置として

ペルシャ湾を封鎖するという暴挙に出たのです。イランは石油を輸出することが出来なくなってしまい、

困っているとき、佐三の命令で日章丸二世がペルシャ湾の海上封鎖の網をかいくぐって、イランへ出向き

石油を満載して日本に戻って来ました。イギリス軍に見つかれば、拿捕されますし、万一の場合は撃沈

させられます。こんな危険な仕事をした日本人、出光佐三は日本の海賊と呼ばれたという事です。

この一事件で、イギリス系石油会社は訴訟起こしましたが、認められず出光側が勝ちました。

これによって、イランなどの産油国を一方的に牛耳っていた巨大石油会社も撤退せざるを得なかったようです。一方、日本に持ち帰った石油のお蔭て、ガソリン、軽油も値下がり、物価も安定したそうです。

それから4年後の1957年(昭和32年)に出光興産初の徳山製油所を建設したのです。

出光徳山製油所は周南石油コンビナートの基幹産業として、各会社にエチレンなど供給しています。

 

現在、日章丸二世は残っていませんが、徳山湾へ日章丸が入港すると、見学に行きました。

学校からだったか、友人たちと行ったのか忘れましたが、遠くで見てもびっくりするような大きさでした。

勿論、巨大タンカーを見たのも、日章丸二世が初めてでありました。

 

【日章丸二世】

総トン数 11,886トン

載貨重量 19,074トン

垂線間長 163 m

型幅        21.40m

型深さ    11.80m

機関方式 播磨造船所製 スルザーディーゼル機関10SD72型の1号機 1基

推進器    1軸

出力        7,000PS

最大速力 14.82ノット

 

《2020.5.30 周南市 東郭》

 

 

徳山湾東部分

 

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徳山下松港(とくやまくだまつこう)は、山口県周南市・下松市・光市にわたる港湾である。港湾管理者は山口県。港湾法上の国際拠点港湾、港則法上の特定港に指定されている。瀬戸内工業地域の一角である周南コンビナート地帯や周辺の工場群と各地を結ぶ拠点港湾として機能している。

 

 

 

 

 

徳山湾中央部

 

徳山地区

 

山陽本線徳山駅南側に隣接し、大分県国東市竹田津港へのフェリー(スオーナダフェリー)、東京港と博多港をむすぶ商船三井のさんふらわあはかた(RORO船)が発着・寄港するほか、大津島・黒髪島への離島航路(大津島巡航)が運航されている。晴海埠頭には-12m水深の岸壁とガントリークレーン2基を備えるコンテナターミナルが整備されており、山口県内の港の中で最大のコンテナ取扱量を誇る。 また、原油の搬入・石油化学製品の搬出もこの地区から行われている。

主な周辺企業:トクヤマ、出光興産、日本ゼオン《出典:Wikipedia》

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徳山湾

 

 

 

 

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