第四章●知識のヨーガ
(三二)
このような様々な形の供犠は
ことごとくヴェーダの是認するもの
そしてこれは様々な活動(はたらき)によってできる
この理を知れば 君は自由自在だ
(三三)
敵を撃滅する者よ 物品の供犠(くぎ)より
智識の供犠(くぎ)は はるかに勝(まさ)る
プリターの息子よ すべての活動は
究極には超越知識 に通じる
(三四)
導師 にちかづいて真理を学び
うやうやしく問い 教えに従って師に仕えよ
自己の本性を覚った見真の人 は
弟子に智識を授けることができるのである
(解説)
今回のレッスンでは、34節に注目して解説いたしました。
ここで言う導師とは、いわゆる「グル」、指導者のことです。
「グル」とは、指導者とはどんな存在でしょう?
それは、決して生徒より弟子より上位にある存在ではありません。
私の尊敬するスリ・スワミ・ユクテスワ・ギリ曰く、
「指導者とは神のようにあなたのことを親身になってくれる存在」だそうです。
とするならば、指導者に特別な知識や経験は必要ありません。
あなたを導いてくれる人はあなたを大切にしてくれる人です。
両親、友人、同僚、パートナー・・・形はそれぞれです。
そして、何よりもアサナとプラーナヤーマの実践、すなわちヨガでもっとも従うべき存在、
あなたにとっての指導者は、
呼吸です。
あなたというかけがえのない生命を支える呼吸に従うことで、
そのすばらしさを堪能することができ、
そのすばらしさの中で安定した満たされた感覚を味わっていれば、
最良の選択が自然となされます。
もっとも身近な指導者呼吸を敬い、その声に耳を傾け、それに従いましょう。
それぞれの呼吸がそれぞれの答えを教えてくれます。
yohsuke