*ネタばれ注意。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破、観ました。
非常に面白かった。
単純に感動しました。
とことん派手な映像で飾った、地味で普遍的なテーマを扱った作品だと思います。
その地味なテーマとは、「愛情」と「人は何をすべきか。」
登場人物の大半が親から愛された経験をもっておらず、
愛情の受け方と与え方を知らない状態からストーリーが始まります。
友情や恋愛を通して彼らは徐々に愛し愛される喜びを知っていきますが、
ある事件をきっかけにそれらの関係が壊れてしまいます。
愛情を失い、辛い現実に直面した主人公はすべてを投げ出し逃げ出してしまいます。
そんな中、最強の敵の襲来を受け絶体絶命の状況になったときに初めて
主人公は自らの意思で戦うことを選択します。
バガヴァッド・ギータにも似ている部分があります。
バガヴァッド・ギータの主人公はアルジュナは、
自らの名誉と世界に平和を取り戻す戦いに際して、
親族(敵)を傷つける、
殺すという不道徳で恐ろしい行為はできないという理由で、
戦いを拒みます。
それに対して神であるクリシュナは、戦いを勧めます。
クリシュナは、アルジュナに説明します。
「賢者のような言葉を使って、汝の義務を放棄すべきではない。
恐れと疑惑を捨て、汝の義務を果たせ。」
戦争や戦いはとても万人にお勧めできる行為ではありません。
基本的には悪いことです。
しかし、
職業軍人であり、修行によって利己心や欲を手放したアルジュナにとって、
世の中を乱す敵を倒すことは、
アルジュナにとっての義務であるとクリシュナは説明しているわけです。
行為の良い悪いが問題なのではなくて、
そこに我欲があるか、自らの気質や義務に即しているかが問題ということですね。
ヱヴァンゲリヲンの主人公は、クリシュナのような神からではなく、
周囲の人間や自らの置かれている状況から
自らの義務を知り、行動に移します。
現実の世界にもクリシュナのような的確なアドバイスをしてくれる
神のような人は稀というかほとんどいないと思います。
そういった意味では、
「周囲の人間や自らの置かれている状況」
=
自らの義務を教えてくれる神「クリシュナ」
なのかもしれません。
yohsuke
バガヴァッド・ギータ
http://www.ceres.dti.ne.jp/~f-oyama/gita.html
神の詩 バガヴァッド・ギータ
http://blog.zaq.ne.jp/bhagavadgita/
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破
EVANGELION:2.22 YOU CAN (NOT) ADVANCE.【初回限定版】 [Blu-ray]
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