give と take
与えることと受け取ることが
うまくバランスよくできるのが
健全なバウンダリーを持っている人です。
もう想像がつくと思いますが、
give ばかりする人のそばには
take ばかりする人が必ずいます。
take ばかりする人は
give ばかりする人を必ずみつけます。
そしてこのパターンは相当心して
かからないと簡単には治りません。
バウンダリーが弱い人は簡単に
相手に感情を操作されてしまいがちです。
例えば幼少の頃、
親が病弱だったり精神不安定だったり
何らかの事情で とても小さいうちから
親の面倒をみようとしたこどもは
バウンダリーをうまく
育てる機会を持つことができません。
大人になっても
誰か面倒をみてあげなくては
ならないような人をみつけます。
それは経済的に自立できない大人だったり、
精神的に大人になれない人だったり、
アルコールやギャンブル依存の人だったり
あなたに精神的・肉体的虐待を加える人だったり
姿を変えて何度も何度も現れます。
まるで宇宙がテストしてるのかしら、
と思うほどに、顔も名前も姿も全く違っても
ああ！ また同じパターンだった！
と思うようなことが何度も起こります。
子供の頃の満たされなかった思いには
とても大きな力があるのです。
誰かの面倒を見ていないと自分が
満たされないので 恋人や配偶者に
依存症があったり、
うそをつく癖があったり、
虐待を受けても
私さえもっとしっかりしていれば、
私さえもっと愛してあげれば、
と自分を責めながら、我慢をし続けます。
心と体はボロボロになっていきます。
Give Give Give と
献身的に与え続けるのですが、
心の中には痛みが溜まっていきます。
口に出せない怒りも溜まっていきます。
（わたし、怒りを感じないんです。
という人は必ず相当な怒りを
否定したまま深く埋め込んでいます。）
怒りを外にだすこともできずに、
やっぱり私が悪いに違いないというような
経験ばかりが続きます。
罪の意識は一層強く深く
潜在意識に刻み込まれていきます
バウンダリーの弱い人は
こんなことを言ってはいけない、とか
悪いのは自分だ、
自分さえ我慢すれば、というように
自分で自分の動きや柔軟性を
硬く閉ざしてしまいます。
健全なバウンダリーは
フィルターに例えて考えると
わかりやすいかもしれません。
健全なバウンダリーは
植物が良質な水や必要な栄養分を
取り込むために持っている
フィルターシステムのようなものです。
健全なバウンダリーを育てた人は
自分が健康に幸せに生きていくために
受け入れるべきもの、
取り入れたいものを
取り入れることができます。
取り入れるものが何もなくて
受け入れるものが何もなくて
give give を続けていると
与えることばかり続けていると
どんな人でも枯れてしまいます。
毒を撮り続け過ぎても
やはり枯れてしまいます。
ここでぜひ覚えておきたいのは
面倒をみたい、世話を焼きたいのは
コントロールしたい
願望の表れのひとつだということです。
親が過干渉だった場合にも
こどもは健全なバウンダリーを
育てる機会を失います。
育てようとするたびに
親がそのバウンダリーを超えて
干渉してしまうので
しまいにはあきらめて
健全なバウンダリーを築くことを
覚えられないのです。
そしてパターンを繰り返すかのように
親によく似たとてもコントロールの
強い人を選んだり、
自分がコントロール欲求の
強い人になります。
コントロール欲求の強さは
弱いバウンダリーを
守ろうとする防衛手段で
あることが多いのです。
一方健全なバウンダリーを
保っている人は
人のいうなりになる人や
コントロール欲求が強い人に
あまり興味を示さないので
バウンダリーが弱い人は、
自然に健全なバウンダリーを
経験するチャンスを失っています。
あなたの周りには、意識していなくても
あなたの弱いバウンダリーを
利用する人が集まる傾向にあるのです。
エナジーバンパイヤと言われる、
人のエネルギーを吸い取って
生きていく人たちは、
自分の獲物がどこにいるか
よく知っています。
バウンダリーの弱さは
友人関係でも出てきます。
友達と会う時、いつも遅れてくる人、
あなたの時間を尊重できない人も
バウンダリーの弱い人です。
本やお金、持ち物を借りたまま返さない人も
バウンダリーの弱い人です。
いつもいつも愚痴や小言ばっかり
まるであなたをゴミ箱と
思っているような人に
関わりすぎて時間を
無駄にしていませんか？
愚痴や小言をもう嫌という程
聞かされて
クタクタになるほど疲れるのに
また話を聞いてあげていませんか？
もしそんなことが続いていたら
あなたのバウンダリーも
弱くなっています。
その人のバウンダリーも
バランスを崩しています。
人の愚痴の捨て場に
なっているあなたには
ドアマットになる危険も
大いにあります。
バウンダリーが弱い人は、
踏みつけにされてばかりいる
ドアマットや
人のご機嫌ばかりとっている
ピーポープリーザーに
なりやすいことも覚えていてください。
健全なバウンダリーを育てたい人は
バウンダリーがしっかりした人の
周りにいることが大切です。
あなたを尊重してお互いの
バウンダリーを
尊重できる人をみつけたら
その人のバウンダリーの保ち方を
よく観察してみましょう。
HSP (Highly Sensitive Person)
とても敏感な人は、バウンダリーが
弱い傾向があります。
特に幼少期、機能不全家庭で育った人は
マインドフルにバウンダリーを
丁寧に育てていきましょう。
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