牛乳を飲むと、お腹を下す僕なのだ。

その事に気付いたのは先日、

長年悩まされ続けてきたこの、

お腹ピーピー問題に、

いい加減終止符を打たねばならぬと、

(村を荒らす悪党に決闘を申し込むガンマンのテンションで)

思ったからなのだった。

お腹と牛乳のメカニズムの解明を、

人生の第一目標に据えて、

まずは仮説を立ててみた。

僕はカレーを食う時よく牛乳を飲む。

そして見事に駆逐されてきており、

そこで僕はてっきり、

カレーのスパイス的なものが、

僕のお腹でCHEMISTRYして、

BIGBANGしたものと思ったんだが、

意図せず男性アーティストを2組、

むだに登場させてしまいましたけど、

それは置いといて、

外でカレーを食っても、

お腹が下る事はなく、

そこで僕は牛乳が怪しいと、

牛乳がグレーだぞと、

オレオを浸しまくった後みたいに、

牛乳がグレーだぞと、

まずはそう睨んだのだった。



僕は牛乳を飲んだ。



公平を期すためカレーを食った後、

コップ1杯を飲み干し、

お腹が下るのを待った。

「ウソだろ、レスポンスが無い」

てっきりお腹が下るものと思って、

いつでもトイレに直行出来るよう、

下半身裸で構えていたのに。

俺もう30過ぎだぞ。

しかし、

ここで折れる僕ではないのだった。

「もしや1杯ではないのでは?」

下半裸で閃く僕。

確かにいつもカレーを食う時は、

2杯以上の牛乳を飲んでいる。

「やはり1杯ではないのでは?」



僕は牛乳を飲んだ。



5分後。

僕はトイレで腹痛に顔を歪めながら、

唸り声とともに呟いた。

「ほらね…」

下半裸の男が牛乳を2杯飲み、

結果お腹を下しといて、

何がほらねだ、

という話だが、

とにかく僕の仮説は2つ目で的中し、

【牛乳は1杯まで】

という教訓を得る事が出来た。

俺もう30過ぎだぞ。

しかし、

問題はまだあるのだった。

僕にとってカレーに牛乳は格別だ。

こんな事にまでなるっていうのに、

出来る限り、

飲みたい。

確かに2杯での爆破は証明出来たが、

その爆破スイッチはもしかして、

1.9杯かもしれないし、

だとしたら、

1.8杯までは飲める訳で、

そう考えたらもう、

これは乗りかかった船だ。

その船、沈没しかかってるけど。

こうして次の日、

余ったカレーを食った後、

まずは安全パイである、

1杯目の牛乳を飲み、

そして沈没船にダイブした。



僕は牛乳を飲んだ(ひとくち)。



まさか1.8どころか、

1.1で爆破するとは。

2日連続で爆破させたため、

ケツは悲鳴をあげてるし。

痛いよ。

痛い痛い。

お腹も心もケツも。



トイレから出た後、

余った0.9の牛乳を、

誤って飲んでしまい、

トイレにUターンする事になるんだが、

それはまた別の話。

ていうか何この話。



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