コンタクトレンズを新調した。

裸眼だと目を閉じてるより見えない、

もはや心の目の方が視力がまだマシ、

な僕を長年支えた彼にサヨナラし、

コンタクトレンズを新調した。

ただ、

別に破れたり紛失した訳ではなく、

寿命と判断しての新調のため、

先代のコンタクトレンズは、

残ったままなのだった。




photo:01


(先代のコンタクト)




どうしたらいいものか。

ポイすればいいとは思うものの、

これまでコイツのおかげで、

数多のアイドル大先生のグラビアを、

ぼやける事なく見れてきた訳で、

諸々算出してみた結果、

パンツと同じくらいの時間、

密着してきた訳で、

無視できない量の愛着が、

生まれているのだった。

かといって、

とっとく

というのもいかがなものか。

「使わなくなったコンタクトを、大事にしまっております」

何だろうこの、

そこはかとなく漂う、

うっすらとした不気味さは。

やはり、

別れを告げる方向での処理を、

考えなくてはならない。

なのでGoogle様のお力をお借りして、

血眼になって調べてみたものの、

あいにく存在しないのだった。




『コンタクトレンズ専用の葬儀場』




巡り巡って、

「葬式にカラコンを付けてくのは失礼でしょうか?」

というYahoo知恵袋に不時着し、

(色にもよると思います)

と自分なりにお返事したところで、

ようやく我に返った。




僕はバカか。




何まじめにお返事してるんだ。

そもそも調べてんじゃないよ、

コンタクトレンズ専用の葬儀場を。

何?火葬?

マッハで燃えちゃうし。

お骨の代わりに何を箸でつまむ気だ。




とりあえず喪に服すべく、

白と黒のボーダーを着る僕なのだ。




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