りさぽん🎸🦔

 

 

 

寤寐思服⒊の続きです。

 

 

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理『もしもし…渡邉です。またかけます』

 

 

 

最初の留守電

 

 

 

 

理『もしも〜し、お風呂入ってるの?いま裸なの?』

 

 

 

 

先生のえっち…

 

 

 

 

理『もしもし…私だけど、会いたい、我慢できないよ』

 

 

 

 

これが最後の留守電。だんだん変化する先生の声が可愛い。きっと一生大事な宝物。

 

 

 

先生の声を聞いたせいで、その夜は先生の夢ばかり見た。

なぜか先生は生徒、隣の席に座ってた。普通に話してた。先生が同級生だったらなぁ、、そしたらずっと一緒にいられたかもしれないのに。

でも、先生が先生だから私は恋をしたんだよね。

 

 

 

 

 

 

 

ゴールデンウィーク明けってどうも体がだるい。

そんなブルーな気持ちを吹き飛ばしてくれるのは、やっぱり先生。

 

 

 

久しぶりな気がしないのは、勝手に私が毎日に夢をみてたからかな。廊下ですれ違った先生の眠そうな顔。

 

 

 

 

 

理「おはよ…」

 

 

 

 

あくびをしながら言う先生。あぁ、可愛いよ、先生、

 

 

 

教室に入ると、みんなテンション高くてびっくり。

みんなの声が入り混じり、聞き取ることのできない言葉が飛び交う。

 

 

 

美「由依ちゃーん!」

 

 

 

みいちゃんが後ろから抱きついてきた。

 

 

 

由「みいちゃん、、え、ちょっと!その首、もしかして…?」

 

 

 

美「えへへ、、バレた?ライバル撃退法なんだって!」

 

 

 

みいちゃんの首に貼られた絆創膏は、夏鈴ちゃんに付けられたキスマークを隠すためのもの。

羨ましい…かも。キスマーク、つけてほしかった…なんて。

一生消えないキスマークを体中につけてほしかった

 

 

 

お弁当を中庭で過ごすのは2年生のときと同じ。

丸くなって、みんなで語る。3人で過ごすこの時間が、とても落ち着く。

 

 

 

由「ずっとこの3人でいたいよ」

 

 

 

美「あと1年だもんね…あっという間、」

 

 

 

ひ「みんな将来どうするの?」

 

 

 

 

ひかるからの何気ないこの言葉から、将来についての話になった。

 

 

 

 

美「私…今は、夏鈴ちゃんのことしか考えられない…」

 

 

 

ひ「同じ、、私も。今は土生ちゃんと一緒になれたらいいなって感じ」

 

 

 

由「……」

 

 

 

 

黙り込む私に、納得のいかない表情をする2人。

 

 

 

 

ひ「素直じゃないんだから!好きなら、ぶつかんなよ!」

 

 

 

 

ひかるは大声でそう言いながら、私の肩を叩いた。

 

 

 

 

美「そうだよ、、今はもう二度と戻らないんだよ」

 

 

 

ひ「後悔したときには、もうその人に会えなくなってるかもしれないんだよ…」

 

 

 

 

みんなの言葉が胸に響く。

 

 

 

 

 

美「いつまでも今が続けばいいのにね」

 

 

 

みいちゃんはベンチに背中をくっつけて、空を見上げた。

みんな同じ姿勢で空を見た。中庭の噴水の音が心地いい。

 

 

 

見上げた空は、真っ青で、雲ひとつない快晴。この空のように、私達にはまだ何にもない。

 

 

 

自信とか、夢とか、希望とか。まだわからない。

大人になるってどういうことか。卒業するってどういうことか。

 

 

 

ひとりで決めることの怖さも、自由の不自由さも…

まだ、よくわからないんだ。

 

 

 

 

空を見ているうちに、3人ともしんみりムード。

 

 

そのとき、向かいの廊下を歩く大好きな人の姿。

 

 

今すぐ抱きつきたい。

今の私にはそんな権利すらないんだけどね、

 

 

 

 

 

 

先生はエスパーなのかと思う。

終わりのホームルームで先生が言ってくれた言葉は、将来になんとなく不安を感じてた私達の心に優しい風を吹き込む。

 

 

 

 

理「あなたたち、ゆっくり大人になればいい。焦らなくてもいいから、私の手のひらの上でゆっくり大人になりなさい!」

 

 

 

 

先生、先生の手のひらの上にずっといたいよ。卒業なんてしたくない…

急に不安になるこの気持ちが、高校3年生ってこと?

 

 

 

将来の不安。自分の存在。生きてる意味…

来月の進路懇談会を前にしてみんなそれぞれ必死で悩み、大人になろうとしていた。

 

 

 

放課後、私は教室前の廊下の壁に寄りかかっていた先生と目が合った。

 

 

 

理「どした?悩んでるの?」

 

 

 

首をかしげて笑う先生の顔を見ると気持ちが楽になる。

先生、とても不安なこの1年間、担任の先生として私のこと…支えてね。

 

 

 

 

由「これから、、どうしたらいいんだろ」

 

 

ボソッとつぶやいた私の声を聞き逃さない先生は言った。

 

 

 

理「小林さんは小林さんでいいんだって!!」

 

 

 

背中を押された私は、笑顔で先生に手を振った。

 

 

 

理「あ…小林さん!」

 

 

 

呼び止められた私は、ものすごい速さで振り向いた

 

 

 

 

理「いや…なんでもない!気をつけてね!」

 

 

 

 

何か言いたいような表情が気になって何度も振り向いたけど、先生は他の生徒と笑いながら話していた。

 

 

 

由「今のなんだろ…?」

 

 

 

 

下駄箱に一緒に向かっていたみいちゃんが私の二の腕をぷにぷにしてくる。

 

 

 

 

美「気になるなら、聞いてくれば?また夜、電話してね」

 

 

 

走って教室まで戻る途中、中庭の噴水の音が私を励ましてくれているようだった。

絶えず吹きあがる噴水は、休むことなく、みんなを癒すために働き続ける

 

 

 

先生への気持ち、この噴水みたい。

溢れて溢れて止まることがない。

 

 

 

教室には、もう誰もいなかった。職員室には、他の先生もいるし…今日は諦めよう。

そう思ったとき、久しぶりにあの場所を思い出した。初めて先生に声をかけたあの音楽室の前の廊下。

今の時間、ちょうど夕日が綺麗だから、もしかしたらあそこにいるかもしれない

 

 

 

 

 

 

夢中で走った。鳴り響く吹奏楽部の音の中、隣の棟にあるあの場所へ…

 

 

 

 

 

 

いた…廊下の一番端からでもわかる先生の背中。

窓枠に肘をついて、空を見るその姿。どんなに遠くからでもわかるよ

 

 

 

だって、先生は光ってるんだもん。

他の人とは違う輝きで、私の目に映る

 

 

 

 

ータタタタタタッ

 

 

 

 

由「せんせ…」

 

 

 

 

理「………!」

 

 

 

先生は私の腕を掴んで、音楽室の中へ。

 

 

 

 

理「なんでなの。なんでっ、ここに来たの、、小林さん、、」

 

 

 

先生は私の肩をつかみ、下を向いて声を絞りだす。

そして強く抱きしめてくれた。

 

 

 

 

理「もう…来ないと思ってた。私…」

 

 

 

由「せんせい…」

 

 

 

理「やっぱ、、だめだ。。わたし、」

 

 

 

 

先生に力強く抱きしめられた体は、自分ではコントロールできなくなってる。

 

 

 

 

先生が、キスをした。優しく、そっと触れた唇は、懐かしい感触で。嬉しくて涙が溢れた。

 

 

 

 

由「先生、?」

 

 

 

理「ごめん…私、小林さんじゃなきゃだめ…」

 

 

 

 

抱きしめられたままの体に響く先生の声。

 

 

 

 

理「ずっと、、毎日ここで待ってた。小林さんのこと…」

 

 

 

 

廊下から声がしても、先生は抱きしめる腕を緩めない。

 

 

 

由「先生…鍵締めなきゃ!」

 

 

 

理「あ、、あぁ、」

 

 

 

左手で私を抱きしめたまま、鍵を閉める

 

 

 

由「言ってよ!あれ!」

 

 

 

理「んー?あぁ、鍵閉めちゃった…へへへ」

 

 

 

 

ニヤッと笑う先生の胸に顔を埋めた。

 

 

 

大好き、大好き。

 

 

 

 

やっぱり先生じゃなきゃだめ。先生を幸せにするのは私じゃなきゃ、、やだ…

 

 

 

カーテンが閉まった音楽室は、懐かしい匂いがした。

いつまでも抱き合っていたいと思った。

 

 

 

 

 

理「ゆい、、寂しかったよ、」

 

 

 

眉を下げるなきそうな先生に、そっとキスをした

 

 

 

 

由「先生…いいの?私で、、いいの?」

 

 

 

 

理「小林さんじゃなきゃ、、やだ。小林さんしか愛せない」

 

 

 

 

優しく髪を撫でるその手がとても懐かしくて涙が出る。

 

 

 

由「ごめんね、先生。私、間違ってたかな」

 

 

 

 

理「間違ってないよ…小林さんの気持ちはちゃんと私に届いてる。小林さんの気持ちが嬉しかった。私のこと一番に考えてくれて…。自分から身を引いてくれたんでしょ、?」

 

 

 

 

由「でも、、先生を忘れるなんて…無理で…どんどん好きになっちゃって」

 

 

 

 

理「私も、、小林さんに振られてから、もっと小林さんのことが好きになった。身を引いてくれたってわかってても、本当は私のこと嫌いになったんじゃないかって、、正直苦しかった」

 

 

 

 

由「ごめんね、、先生」

 

 

 

 

理「私のほうこそ…ごめんね。愛してるよ。由依」

 

 

 

 

先生が何度もキスをした。

優しいキスを。鼻に、おでこに、耳に、唇に…

 

 

 

先生、愛してるよ。もう、離れたくない。

 

 

 

 

理「由依、私のこと…すき?」

 

 

 

 

甘えた声で聞く先生は、目に涙を溜めていた。

先生をそんなに辛く、不安な気持ちにさせてたんだ。

 

 

 

 

由「大好き、先生、、だいすきっ。もう離れたくない」

 

 

 

 

理「離さないよ、もう…」

 

 

 

 

音楽室の床に座って手を繋ぎながら、いろんなお話をした。

先生が教えてくれた。みいちゃんとひかると同じクラスにしようとしてくれたのは先生だって。でも先生が担任になったのは偶然で、先生もすごく驚いたらしい。

 

 

 

 

理「振られたのに、小林さんの顔を毎日見るなんて、、辛すぎるよ。諦められるわけないじゃん…」

 

 

 

由「振ってないよ…」

 

 

 

理「振られたもん。私、めちゃくちゃ泣いたんだから」

 

 

 

由「先生が…?先生が泣いたの?」

 

 

 

 

それを聞いて、先生の頭を私の胸に引き寄せて、何度も頭を撫でた

 

 

 

 

ごめんね、先生。先生を泣かせるなんて…私、本当にバカだったね。

 

 

 

 

理「でも、小林さんのおかげで、婚約について向き合うことができた。」

 

 

 

 

先生は指の間に私の指をしっかり入れる

 

 

 

理「実はね、向こうのお母さんを説得することができたんだ。私は由依のことを幸せにしたい。私、由依がいないと…私じゃなくなる」

 

 

 

 

由「ありがとう、」

 

 

 

嬉しくて、ありがとうって言うので精一杯だった

 

 

 

 

先生は、私の膝にあごを乗せて、上目遣いでこっちを見てくる

 

 

 

かわいい!!先生!!

 

 

 

 

理「ありがとうね。でももう二度と別れるなんて言わないでね。私の隣にずっといて」

 

 

 

由「うん。もう二度と先生から離れないよ。ずっと先生の隣にいるよ」

 

 

 

 

先生のキス…大好き。

 

 

 

スイッチが入る前にキスは、優しくて、甘くて。

 

 

 

 

 

理「エッチする?」

 

 

 

 

やばい…スイッチ入っちゃった、?

 

 

 

 

 

 

私は、先生の激しくなるキスに私は抵抗もできずに、目を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

coming soon…

 

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お読みいただきありがとうございました!

 

 

 

次は裏です!!「裏を書いて欲しい!」とたくさんリクエストをしていただいたので書こうと思います!

 

 

 

裏が苦手な人は読まなくても続きが読めるようにするので無理に読む必要はないですよ〜!