りさぽん🎸🦔
寤寐思服❹の続きです
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いつの間にか夜になっていた
みんなと別れたあと、私とみいちゃんは公園のベンチに座り、月を見ていた。
由「みいちゃん、ありがと。でも絶対だめだからね」
美「ん…もういいんだ。土生ちゃんのことは好きだけど、由依ちゃんと土生ちゃんだったら、由依ちゃんの方が大事」
みいちゃんは恥ずかしそうに俯いた。
美「それに、るんちゃんは絶対本気じゃないもん。土生ちゃんも先生も手に入れようとする子だよ」
みいちゃんは私の手をつかんで話す。
美「土生ちゃん…軽そうに見えるけど、いい人だもん。いつかるんちゃんも先生を諦めると思う。とりあえず、今のストーキングをやめさせるには誰か他に興味を持てる人が必要だと思う。」
由「告白するって言ってたじゃん。あんなにすきだって…」
私は前を向いたままのみいちゃんの目をじっと見つめながら言った。
美「好きだよ、今でも。だけど、土生ちゃんは私を好きじゃない。遊びだと思ってる。土生ちゃんがるんちゃんに騙されるような人なら、なおさらもういいんだ、」
みいちゃんの横顔はとても綺麗で、月の明かりで目がきらきら輝いて見える。
美「私にとっても…ある意味、賭けかもしれない。土生ちゃんがどんな人なのかこれでわかる。紹介して、すぐ付き合っちゃうような人なら、もう諦める、」
みいちゃんは私の目を見てにっこり笑った。
美「由依ちゃんは責任感じなくていいんだよ。今回のことは自分のためでもあるから。昨日も土生ちゃんと会ったけど、私の前でほかの人と連絡してるし疲れちゃって、」
由「そんなことがあったの?みいちゃん、」
私はみいちゃんの冷たい手を私のポケットの中にいれた。
美「あったかい…昔、こうしてよく歩いたよね」
みいちゃんの目には涙が浮かんでた。
美「このままだと、絶対るんちゃんは由依ちゃんと先生の関係に気づくと思う。どんな手を使ってでも、先生のことを調べるつもりだと思うよ」
私はなんとかみいちゃんの気持ちを変えさせる方法はないかと考えていたけれど何を言っても、みいちゃんの決心は固かった。
美「由依ちゃんと先生を見てるとね、すごくいいなぁって思う。素直で、お互いを大事にしてさ。あんな恋愛がしたいって思って。そろそろ土生ちゃんから卒業するよ」
みいちゃんは、私を助けるためにいろんな言い訳を考えて、私を納得させようとしてた。でも、本当の理由は私と先生を守るためなんだよね、
みいちゃんと別れて家に帰ると、家の前に見慣れた車が停まっていることに気がついた。
先生、?夕方まで先生の家にいた私は、一瞬何がなんだかわからなくなる。
理「おかえり!由依ちゃん!お皿洗いに来てくれる?さすがに今日は森田さんもいないだろうしバレないでしょ?」
由「大丈夫かな…バレたら、どうしよ、」
理「心配しないで。もしバレたら今日の忘れ物取りに来たことにすればいい!」
由「そっかぁ!先生、頭いいね」
理「そりゃぁ、一応教師だからね!」
由「へんたい教師だけどね」
顔を見合わせて笑いながら、先生の車に乗り込んだ。
車の中では今日のるんちゃんについて先生が愚痴ってた。生徒だからみんな可愛いんだけど、って前置きしてから。
こんな風に先生の家に来ることができるなんて夢みたい。
さっきみんなで来たときのクールな先生とは別人で。
理「小林さんが家にいるって幸せ!」
先生は後ろからくっついてくる。
由「洗い物するよ、先生」
キッチンに向かう私に先生は笑い出す。
理「もう洗ったよ。本気にしたの?小林さんに来てほしかっただけ!」
先生は目を細くして甘えた声を出す。
かわいい…
ソファーに座ってテレビを見るこのひとときが、とても貴重で大事な時間。
こんな普通なことが、今までできなかったもんね、
理「ねぇ、もっとこっち来てよ」
由「うん…」
理「わたしの横に座って?」
先生はほんとかわいいね。先生の頭をなでなでしてみる。先生はきょとんとした顔で、上目遣いで私を見る。
理「あーあ、小林さん。今、私のスイッチ入っちゃったよ」
さっきまでは子供みたいだったのに、
ソファーに押し倒して、上から私をじっと見つめる。
理「抱いてほしいって言ってみて?」
また…先生ってやっぱりSだなぁ、
由「やだ、、せんせいのばかっ、」
先生はにやりと笑う。そして、私の耳にキスをして、息を吹きかける。
理「小林さんは耳弱いもんね。ここなら声出してもいいんだよ?」
先生は耳の周りに舌を這(は)わせ、私の反応を見て喜んでる。
由「んっ、」
理「ほらぁ、感じてるじゃん…」
私の耳たぶに歯を当てる。そのまま耳元で、
理「由依、愛してる、由依を抱きたい」
先生は両手で私の顔を包み、上からじっと見つめる。
由「先生…抱いて、」
そう言うと先生は優しく微笑んで、キスをする。
先生の唇は、とても優しくて柔らかい。
理「電気つけたままやろうね、」
1度はもうダメだと思った恋。叶わないと諦めかけた恋。先生の彼女になれたんだ…
先生はとてもえっちだけど、ちゃんと私のことを考えてくれてる。
先生は私にたくさんのものをくれた。
先生の温もり、家族の絆、お姉ちゃんとの時間。他にももっともっと。
どうして先生はこんなに沢山のものを私にくれるんだろう。私は…先生に何もあげられないのに、
時計の針は夜の9時を指していた。
理「ずっと一緒にいたいね、小林さん」
由「由依って呼んでくれないの?」
理「私、由依って1度も呼んだことないよ?」
由「さっき呼んでくれたもん!へへ、」
理「覚えてないなぁ、癖になると授業中も呼んじゃうから、卒業まではもう呼ばない!」
先生は腕枕していない方の手で私の頬に触れる。
理「愛してるよ、由依」
由「あ!!由依って言った!」
私が笑うと、先生も笑う。
理「小林さん、耳おかしいんじゃない?」
笑いながら先生が言う。
この時間が好き。緊張感やどきどきから解放された体と心。安らぎに包まれる幸せな時間。
理「小林さん、声大きかったよ」
由「え?うそ!私、声なんて出してないよ!」
先生は、はいはいって感じで頷いて、私の首筋にキスをする
由「あっ、」
理「ほらね、いいよ。声好きだし。」
先生は、布団の中で私の体を触りだす。
由「んぁ、」
また声が出ちゃう私に、
理「おもしろいね、ずっと私だけのものだからね」
先生は空いてる手でカーテンを開け、窓から見える月を指差す
理「あれ、私だと思って。もし寂しくなったら私だと思ってね。今は、小林さんが呼べばいつでも飛んでいけるけど、これからどうなるかわからないからさ」
由「いやだ…会えなくなるの、?せんせい、」
先生は私の髪を触りながら優しく笑う。
理「もしもの話でしょ?大丈夫だよ。私を信じて。私も小林さんを信じてる。もう、私たちはどんなことがあっても大丈夫でしょ!」
満月を隠す黒い雲が、風に乗って揺れる。満月は、隠れたり現れたりしながら、その輝きを増していく。
coming soon…
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お読みいただきありがとうございました!