6月に日本棋院新執行部の顔ぶれが決まりました。僕が棋院のことを書くと批判と取られやすいのですが、できるだけ、僕の評価を入れずに客観的事実を述べたいと思います。(これが難しいのですが)

 

まずは、小林覚理事長留任です。柳時薫九段新任担当部署はインターネット事業部と出版部です。

 

青木きくよ八段新任担当部署は棋戦企画部です。棋戦企画部は以前は手合課とか、渉外部と言っていました。

 

僕の師匠の安藤武夫7段が長年理事を務めたところで、国で言えば、外務大臣とも言える重要ポストです。

 

確認してはいませんが、留任の大渕九段は総務担当でしょう。留任の宮崎7段も確認してませんが、普及事業担当と思われます。

 

大阪は後藤9段留任です。

 

名古屋の武田2段は新任ですが、僕は話をしたことないのでどんな人かわかりません。

 

皆さん頑張っていただきたいと思います。

 

ところで、以前にも投稿しましたが、棋士の選挙で当選した棋士が理事にならなかったことはないと書きましたが、今回現実に起きました。

 

原幸子4段が当選しましたが、理事に選ばれませんでした。選挙を行うにあたって分掌制をうたっているのにです。

 

これは驚きましたね。これは小林理事長の意思であるのは間違いありません。

 

選挙をどう考えているのか小林理事長及び執行部は世間に説明すべきと僕は考えているのですがどうなんでしょう?

 

と、言いますのも、公益法人として監督官庁に知れたら、指導が入りかねない危ういことをしているのではないかと思っています。

 

現在の棋院は独裁体制です。僕は別に独裁体制が悪いというつもりはありません。

 

高学歴の友人から聞いた記憶ありますが、素晴らしい人が独裁者になるならなかなかいいらしいですね。

 

でも、公益法人は独裁体制を望まないように作られています。これは国の指導なんです。

 

国の指導で、「公益法人の理事長は独裁になりやすいから、評議員は執行部をけん制する関係が望ましい」と言っています。

 

一応、組織図としては、公益法人の一番上は評議員です。形の上では評議員会が執行部を信任しますし、理論上は解任もできます。

 

こういう手続きが組織や、公益法人のありかたとしての正当性を担保してると、

 

現執行部は考えてるみたいです。棋士総会でそんなことを説明してました。

 

棋士も評議員になっていますし、外部の方々にも評議員になっていただいています。

 

だいたい、棋士と外部は半々くらいです。

 

外部評議員は錚々たる、社会的地位の高い方ばかりです。当然ながら、忙しい方ばかりです。

 

年に2回、棋院にこられて、執行部から説明を受けたくらいでどうなっているかわかるはずはないんです。

 

それに、外部の方々だって、おかしいとは思っていても、執行部のやってることがおかしいというのは大変なエネルギーが必要です。

 

執行部だって自分らに都合の悪い説明はしないでしょう。結果、執行部は評議員会で承認されることになります。

 

これは構造的な問題であると思っているし、法律もここまで想定してないかもしれません。

 

現在、原が執行部に対して訴訟を起こしているし、僕も起こしています。

 

僕だって裁判なんてやりたくはありませんが、棋院がやれと言うんです。

 

僕が棋院を訴えなければ、対局させないというので、仕方なく訴えているのです。

 

これがまともな公益法人と言えるのでしょうか?