プロ野球選手だった石丸進一が神風特攻隊に任命されて爆弾を搭載して死にに行く零戦の前で今正に人生で最後のキャッチボールを野球が本当に好きだったと心から噛み締めるように行っている写真を見付けた。
神風特攻隊を調べるとやる気がない兵士が多かったと分かったけれども石丸進一は違う。自ら志願して日本のために死を選んだらしくて顔付きもそれだけ勇ましさが溢れているのではないかと瞬く間に頷かれる。
写真ではプロ野球選手としての生涯を名残惜しみつつも自分らしさを解き放つようなキャッチボールと共に責任感を持って神風特攻隊の二度と生きては帰れない任務を覚悟を決めて遂行しようとする命懸けの思いがはっきり伝わって来るから第二次世界大戦の戦争物語に打って付けのドラマチックな感動を呼び覚まさずにはいない。
普通に考えて当たり前に思い浮かべる有り難みも非常に大きい。この人がいてくれたからこそ今の日本も存続しているわけだった。歴史的な重みが犇々と味わわれてしまう。もはや足を向けて寝られないとも過言ではないだろう。国の存亡を賭けた一人の人間の佇まいにはどんな仕方で果たされた後世からでも涙を誘うように胸打たれるのが自然に違いない。
石丸進一の零戦の前でのキャッチボールの写真は魂が震える瞬間が素晴らしい詩の一節のようにまるで表現されていて注目せざるを得なかった。
プロ野球では石丸進一は名古屋軍(中日ドラゴンズ)に入団して主に投手としてエースの活躍を見せていたらしい。全盛期にはチームの四割の勝利に貢献していたというから大黒柱といって良い。
ノーヒットノーランも、一回、達成している。相手を全く寄せ付けない試合運びだけれども本当に数少ない結果を残した。相当に秀でた投手だったはずだ。