本日お昼頃のことでございます。
四谷三丁目で用事を済ませ、高田馬場の事務所に戻ろうとウォーキングしておりましたところ。
目の前から、上条恒彦似の（分かります？（笑））大きな初老の男の人が極上の笑顔で近づいていらっしゃいました。
体に相応しい大きなジェスチャーと共に、何やら叫んでいる御様子です。
あれ！？知り合い？いや、見覚えないわぁ・・・
ドキドキしながら更に距離を縮めると、ようやくジャスチャーの意味と叫んでいる内容が分かりました。
「いいねぇ！！おネェちゃん、いいねぇ！！最高だよーーーッ！！」
なんと、彼は大声でそう叫びながら、太くて長い手でボン・キュッ・ボンと体のラインをなぞるジェスチャーを繰り返していたのでしたッ！！
ド━━Σ(llﾟ艸ﾟ(llﾟ艸ﾟll)ﾟ艸ﾟll)━━ン!!!
ヒ、ヒィーーーーッ（/TДT)/
昼間とはいえ人気のない裏道。
逃げ場もないのでそのまま足早に通り過ぎようとすると、彼は無邪気な笑顔でこう叫びました。
「頑張ってねーーーッ！！」
ヒ、ヒィーーーーッ（/TДT)/
何を？ウォーキング？人生？・・。
怖い。その笑顔が、余計怖い。
しばらく歩き続けて気分が落ち着いて来たトコロでふと、
そういえば似たような事があったなと１０数年前の出来事を思い出しました。
私はまだゲイ男性で、女性になるだなんて夢にも思わずに売れない役者として活動しておりました。
ある日山手線に乗ると、一人の中年男性が大騒ぎしておりました。
「なんだお前ら上品ぶりやがって！！文句あんのかコラァ！！」
その人が座っている座席の周りは当然誰も座りません。
そりゃそうだとその男性をよく見ると、なんと顔や上半身の格好は全くもって普通のおじさんなのに、
下半身だけミニスカートにサンダルという女装をしているではありませんか！！∑(ﾟДﾟ)
（先ほど新宿東口ビックロに立ち寄ったところ発見。女装という文字に過敏に反応してしまいました（笑））
ヒ、ヒィーーーーッ（/TДT)/
軽いパニックです。
「テメェ！！上品ぶってても家じゃクソでもしてるんだろう！！ケツちゃんと拭いてんのか！！バカ野郎がぁーーーッ！！」
誰にというわけでもなく、おじさんはなおも怒鳴り続けます。
けれど車内は混んで来て、誰かがおじさんの近くに移動しないとどうにもならない状況となってきました。
・・・仕方ない。
私はトコトコとおじさんのテリトリーに侵入し、おじさんの隣に腰を下ろしました。
まだ男性でしたから、何かあっても大丈夫かなと。
するとおじさんは大人しくなり、しばらくジーッと私を観察した後。
私の肩をポンと叩き、こう言いながら電車から降りていきました。
「頑張れよ。」
原宿駅でした。
・・・あれは一体なんだったのでしょうか。
今思い出しても摩訶不思議な体験です。
おじさん。
私、おかげさまで自分なりに頑張ってやってますよ。
あの時は予想だにしていなかった女性になって、日本最高峰のショーに出演していたし、
あの時は予想だにしていなかった行政書士になって、LGBT講演や研修のご依頼を沢山頂けるようになって、
そして今は政治家になろうと挑戦しています。
今日別の知らないおじさんに頑張れよって言われて、
久しぶりにおじさんのことを思い出しました。
相変わらず下半身だけ女装しているのでしょうか。
今度会ったら、その理由を教えて下さいね。
おじさんなら、なんかカッコイーこと言ってくれそうな気がします。
私も、知らない誰かに突然頑張れよって言える人間を目指してみようかなと思います。
あ、でもおじさんは「やめとけ」って言うような気もします。
どうでしょうね。
またお会いする日まで、お互い頑張りましょう。
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