さぁ‼︎
街中では相変わらず花蓮!花蓮‼︎花蓮ーーーッ‼︎☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
タロコから戻り、開店して早々に売り切れで閉店してしまうという揚げ餅の有名店でお腹を満たして向かったのは、
こちら「将軍府」。
ここは、なんと日本統治時代に将校達が暮らした建物を保存してる場所なのです。
実は花蓮市は、1895年から始まった50年に渡る日本統治の幕開けとなった土地であり、特に1911年〜1924年頃には国策として日本の貧困地帯から多くの農民が移民としてやって来た土地なのだそうです。
台湾の中で最初に日本人 移民村が出来たのが花蓮市であり、第二次世界大戦中には重要な軍事拠点にもなっていたのだとか。
そういった歴史を、展示物と共に日本語で解説して下さっているお爺様との出会いは、この旅の思いがけないクライマックスとなりました。
日本統治については現地の方の中でも賛否が分かれる事であり、統治していた側の日本人である私が何かを言うのははばかられますが、
私達が日本人と分かると、お爺様がそれはそれは嬉しそうに、流暢な日本語で詳しく丁寧に花蓮の歴史を解説して下さいました。
私は胸がいっぱいになりました。
87歳とは思えない元気さで、
「台湾生まれの日本人のことを"湾生"と言い、今になって台湾・花蓮が懐かしくなって沢山の湾生が訪ねて来るのです。
私の友達も沢山やって来ます。それがとても嬉しいのです」
と仰っいました。
日本が台湾を統治していて、そのために今でも日本語を話せるお年寄りがいらっしゃるという事は漠然とは知っていましたが、
そういった台湾のお年寄りと直接お話をし、直接歴史を学んだ事は、私の人生に大きな影響を与える事になると思います。
旅の前には想像もしていない、大変な衝撃でした。大変な幸運でした。
この瞬間のために、私は花蓮にやって来たのだと、否、花蓮に導かれたのだと思います。
更に言うと、この瞬間のために、私は己に花蓮という名前を授けていたのだと悟りました。
私が花蓮という名前をつけなければ、花蓮市の存在を教えられる事はなかっただろうし、花蓮市を訪れてみようと思うこともなかった。
何らかのお導きによって、私は己に花蓮という名前を授け、あのお爺様からお話を聞く機会を与えられたのだと感じています。
戦後72年。
いつまでも日本統治について語ってくれる方々がご存命なわけではない。
是非とも皆様にもこういった機会を持って頂けたらと願うし、
自分自身も、この台湾のお爺様だけでなく、日本にいらっしゃる戦争経験者の方々の生の声に触れる機会を沢山持てたらと思います。
…と、この時点ではここがこの旅のクライマックスだと思っていたのですが、なんとこの後更なる衝撃的な出来事が待っていたのです。
お爺様の助言で、少し離れたところにある「松園別館」という場所に足を運びました。
第二次大戦末期、花蓮から沖縄へと出撃した特攻隊の方々が、御前酒を賜り・最後の晩餐を取った場所だそうです。
花蓮港を一望出来る高台にあります。
この高台に立った時に、私はハタと思いついたのです。
度々書いているように、私は小学6年生から高校一年生までの5年間を沖縄で過ごしました。
その沖縄に、ここ花蓮市から特攻隊が出撃していたと…。
私が生まれたのは1972年、占領されていたアメリカから、沖縄が日本に返還された年です。
沖縄が日本に返還された年に生まれた私が多感な思春期を沖縄で過ごし、
そして男性から女性へと生まれ変わって花蓮という名前になり、
自分と同じ名前だからと興味を持って観光で花蓮にやって来て、
そこで日本統治時代のお話を聞かせてくれる生き証人と出会い、
その方に必ず行きなさいねと教えられて 特攻隊として沖縄へと旅立って行った方々が最後の晩餐を取った場所を訪れている…
なんという巡り合わせなのでしょうか…
頭と心が混乱するようです。
…もしかしたら。
私はその中のどなたかの生まれ変わりなのかも知れない。
考えすぎでしょうか…
でも。
思春期を沖縄で過ごしたせいか、私は戦争と国家、国家と国民、そういったものにとても敏感です。
そんな事を気にせずに生きていられたらどれだけ楽だろうと思う事もよくあります。
でも、私にはそれが出来ないのです。
これは、私が沖縄の海に散った特攻隊の方の生まれ変わりだからだと考えるとつじつまが合うような気がするのです。
世界の平和に役立つ人間になれと、その方がいつも耳元で囁いてくれている。
…どうなのでしょう。
そうかも知れないし、そうではないのかも知れません。
でも。
どうであっても、せっかく生まれて来た以上、少しでも世界の平和に貢献出来る人間になりたいと思います。
有名だったり権力を手にしていなくても出来る事を、出来る限りして行きたいです。
いつも思っている事ではあるけれども、
花蓮を訪れた事でより強く激しく心に誓う事が出来ました。
まさかの、私が花蓮で得た収穫。
自分と同じ名前の風光明媚な景勝地とやらを訪れてみようという、そんな軽い気持ちでやって来た私に…。
人生って、本当に何が起こるか分からないものなんですね。
台湾シャンプーで大はしゃぎしていた事が夢のようです(笑)
続く。
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