どうしても皆様に伝えたい事があって、このブログを書いています。
 
年末から申請が重なって物凄く忙しくて、作成しなければならない書類ややらなければならない事が山積みで、
ブログの更新なんて全くもってできない状況で。
 
あまりにも更新がないから何かあったのではと、
心配してわざわわざ香和まで様子を見に来て下さったお客様がいらっしゃるくらい何も発信できなくて
(M.Kさん、とっても嬉しかったです、どうもありがとう。)。
 
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(最近の私♡)
 
年賀状を1枚も出せていないくらい時間が足りなくて
(イラストレーターにお願いしてデザインして貰ったとっても可愛い年賀状が実は手元にあるのです(^◇^;) 勿体無いので、これから季節外れの年賀状を順次お送りしますが呆れずに笑ってお受け取り下さいねm(_ _)m)
 
それでも。
万事を後回しにしてでも、一人でも多くの人々にこの全文を読んで欲しくてブログ更新を致します。
 
そう。
ニュースになっている、メリル・ストリープのスピーチです。
 
私は魂が震えるような感動を覚えました。
 
彼女のスピーチは、ニュースで評されるような、単なるトランプ批判ではありません。
私達一人一人に向けられた、大人としての覚悟・大人としてのあるべき姿です。
 
1月9日は日本では成人の日でした。
 
その日私は香和の舞台に立ちながら、大人って何だろうと考えていました。
 
そして大人とは、子供達のために何かができる人間、子供達のために何かをしようとする人間なのではないだろうかという思いにいたりました。
 
今の子供たちのために。
未来の子供たちのために。
 
基本的人権が守られ、主権は国民がしっかりと握り、戦争を起こさないで済むよう知恵を絞って政策を執り行う社会。
 
そんな社会を築かなければならないと思う。
 
報道の自由や知る権利が守られていなければ、
国民は正しい判断を下すことは出来ず、そういった社会を築くための思考を持ち・行動することが出来ない。
 
だから私達には、説明する力を持ち・権力者のあらゆる横暴を批判する・信念を持った記者が必要だし、
自分自身も権力側に対し常に敏感でいなければならない。
 
大手メディア幹部たちが権力側と楽しくお食事したり、
記者クラブ制度で大手新聞記者と権力側が馴れ合いになっている我が国。
 
気がついてみたら、報道の自由度ランキング180ヶ国中72位。
 
一つの目安に過ぎず、世界中が報道の危機にさらされている状況とはいえ、
我が国において改善して行かなければいけないことは明白なのではないでしょうか。
 
それは誰かがやってくれることではなくて、
私達一人一人がやるべきこと。
 
権力に抗う報道を行うメディアを支持し、
勇気をもって権力批判を行う著名人を応援する。
 
自分自身も勇気を持って、正しいと信じることを発言し、行動する。
そう、メリル・ストリープのように。
 
私はこれまでも、傷ついた心を 強さや優しさ、そして美しさにつくり替えて生きて参りましたが、
これからはスピーチの締めの一言のように、芸術にもつくり替えて生きて行こうと思います。
 
さぁ、いよいよメリルのスピーチ全文です。
長文になりますが、どうかご一読下さいませ。
 
そして読み終えたら、お時間のある時にスピーチ動画もご覧頂きたいです。
通訳されておりませんが、彼女の魂のメッセージが十分に・熱く熱く伝わって参ります。
 
それでは、また。
 
 
東京新聞2017年1月11日付け記事より。
 
 
 
 
『(グローブ賞を主催する)ハリウッド外国人映画記者協会のみなさん、ありがとう。まさにここにいる私たち全員が今、米国社会で中傷されています。考えてみてください。ハリウッド、外国人、そして記者…。私たちは何者か。ハリウッドとは一体何なのか。それはただ、さまざまなところから、多くの人々が集まっているだけなんです。
 
 
 ハリウッドには部外者と外国人があふれています。もし、彼らを全員締め出したら、フットボールとマーシャルアーツ(総合格闘技)以外に見るものはなくなるでしょう。それはアーツ(芸術)ではありません。
 
 
 俳優の仕事はただ一つ、自分たちと異なる人生に入り、見る人がどう感じるか感じてもらうことです。そしてこの一年間、情熱的で力強い、息をのむようなパフォーマンスが数多くありました。
 
 
 しかし、私はある一つのパフォーマンスに衝撃を受けました。それは私の心に突き刺さったままです。決して素晴らしかったからではありませんが、それは人々の目を引きました。
 
 
 意図的に集められた聴衆を笑わせ、敵意をむき出しにさせたのです。わが国で最も尊敬されるべき地位に就こうとする人が、身体障害のある記者のまねをした瞬間でした。記者よりも特権、権力があり、反撃する能力もはるかにしのぐ人物が、です。それを見たとき、私の胸は張り裂けそうになりました。今でも頭から離れません。それが映画ではなく、現実世界の出来事だからです。
 
 
 こうした衝動的な侮辱を公の舞台で権力のある人物が演じれば、それはすべての人々の生活に浸透します。なぜなら他の人々も同じことをしていいという、ある種の許可証を与えるからです。
 
 
 軽蔑は軽蔑を招き、暴力は暴力を駆り立てます。権力者が自分の立場を利用して他の人々をいじめれば、われわれは全員敗者となります。
 
 
 これは記者にも通じる話です。説明する力を持ち、権力者のあらゆる横暴を批判する、信念を持った記者がわれわれには必要です。だからこそ、建国の父たちは報道の自由を憲法に記したのです。
 
 
 ですから私はこれだけはお願いしたい。裕福で知られるハリウッド外国人映画記者協会と、すべてのハリウッドコミュニティーのみなさん、どうか私に加わって(世界の言論弾圧を監視する民間団体の)ジャーナリスト保護委員会(CPJ)を支援してください。われわれが前進するには彼らが必要になるからです。彼らは真実を守るためにわれわれを必要とするからです。
 
 
 私の友人で、亡くなった親愛なる(映画スター・ウォーズの)レイア姫(故キャリー・フィッシャーさん)は、かつて私にこう言いました。
 
 
 「傷ついた心を芸術につくり替えていきましょう」
 
 
 ありがとうございました。』