X(旧Twitter)のポストをおよそ3年ぶりに再開しました。これを機に、NFL熱を以前の状態にまで上げていければと思います。ここ数年、オフの更新やドラフト候補のチェックを怠り、他チームの動向、NFL全体のトレンドに疎くなっていましたし、セインツの情報もあまり深く追えておらず、ブログのクオリティも落ちていましたしね・・。

 

ドラフト3日目の指名は次のとおりとなりました。

 

5巡150位: QB スペンサー・ラトラー(サウスカロライナ大)

1巡12位までに6人が指名されて以降138人ぶりに指名されたQBになります。こんなに間が空くのも記録的なことだそうです。もっと早く指名されてるはずだったというわけで、これも1巡フアガ、2巡クールエイドに続きバリューピックとなります。150位の時点で残っていた選手の中では、セインツのビッグボードはラトラーがダントツだったそうです。迷わず指名しました。セインツとはドラフト前に面談し、QBコーチのアンドリュー・ジャノッコともいろいろ話したようです。ラトラー自身はセインツにフィットしそうだと感じたそうです。

オクラホマ大で先発QBを務めるもシーズン途中に全体1位ケイレブ・ウィリアムズにその座を奪われ、サウスカロライナ大へ転校(ついでにウィリアムズもUSCへ転校)。肩が強くあらゆるパスを投げることができること(ロングもミドルも、サイドライン際もミッドフィールドも)、ポケットワークでの機動力、多くの逆境や批判に直面しそれを乗り越えてきた点をデニス・アレンHCは高く評価しているようです。数年前であれば1巡指名も十分にあり得たとまで言ってます。ただし、肩の強さに関しては転校前の方が圧倒的だったという指摘もあり、実際に成績が落ちている点も含めて評価が落ちたのでしょう。一貫性に欠け、悪い時と良い時の落差が凄いのもマイナス要素。5巡からフランチャイズQBまで上り詰めるのはかなりハードルが高いことですが、セインツの過去のドラフト指名QBの中では最も可能性を感じさせます。

QBは先発確定のデレク・カー、2nd QB争いでネイサン・ピーターマン、ジェイク・ヘナー、ラトラーと多くの選手を抱えています。ヘナーは2年目にして崖っぷちです。

 

5巡170位: WR バブ・ミーンズ(ピッツバーグ大)

テネシー大(この時はCB)→ルイジアナ工科大→ピッツバーグ大とわたり歩いた苦労人。サイズとスピードを兼ね備え、腕・手の長さも申し分なく、バスケットボールや陸上競技も経験するなど、身体能力・運動能力は卓越してます。ボールに対する反応が良く捕球力は高いものの、限られたルートでしか経験が無く、ルートランも荒削り(カットの仕方を学ぶ必要があるらしい)。伸びしろはありそうですが、コーチング力が試されます。まずはスペシャルチームでの活躍が期待されます(特にガンナーとして)。

セインツとはイーストウェストシュラインゲームで少し話した程度だったので、指名されて驚いたと言ってます。

 

5巡175位: LB ジェイレン・フォード(テキサス大)

4-3のMikeという司令塔を経験し(チームキャプテン)、ビッグプレーも含む多くのスタッツを残しています。ただし、ビッグゲームになればなるほど、ミスタックルが多くなるという大問題があるようです。スペシャルチームでの経験も豊富です。6-2/240は最近のチームの傾向からすると少し重めです。

セインツのスタッフも見にきたプロデーの後にジェフ・アイルランドとやり取りをしたそうです。本人はデマリオ・デービスから多くを学ぶ意欲を示していますが、最初はスペシャルチーム要員として考えられているようです。

 

6巡199位: DT クリスチャン・ボイド(ノーサンアイオワ大)

こちらも結構なバリューピックだそうです。6-2/329というサイズを生かしたパワーが物凄いものの、身体能力があまり高くなくテクニックも不足気味。開幕までにテクニックを磨き、ランストッパーNTとしてローテーションの一角を担えるレベルにまでなってほしいです。

コンバイン後にセインツと面談していたようです。実はTトレバー・ペニングの元チームメイトで、オフの間も一緒にトレーニングするほどの仲なんだとか。

 

7巡239位: RT ジョシア・エジリム(イースタンケンタッキー大)

サイズ、腕の長さを生かしたパワフルな動きでパスプロ・ランブロともに見るべきところがあるものの、クイックネスに欠けるため横から抜かれるケースが考えられ、プロではG向きという声も。

スモールスクール出身ながらも、アシスタントOLコーチのジャーリ・エバンスがイーストウェストシュラインゲームで指導しており、トップクラスとのマッチアップ経験が無い点はそこまで懸念しなくてもいいかも。まあ、良い控えになってくれれば・・。あわよくば、ザック・ストリーフの再来。

 

2024年ドラフト総括

QBラトラーとLBフォードを除けばニーズを埋めて行ったドラフトでした。優先順位がおかしいですが、CBクールエイドはスルーできない逸材ですし、下位指名のDTボイドはコーチング次第ではランストッパーとしてすぐにでも戦力になれるかも・・しれません。攻守ライン(特にOL)と大型レシーバーに穴を感じますが、このうちレシーバーについてはデニス・アレンHCもいまだニーズである旨の発言をしており、ベテランの補強に動くでしょう。

今回のドラフトは事前にじっくり面談した選手の指名が多かったです。例年盛んなトレードアップも45位から41位への代償の少ないものに限られ、むしろ14位はギリギリまでダウンを考えていたフシもあります。HCはドラフト指名権の維持に努めたと言ってます。明らかにリーチといえるような突飛な指名、上位での素材型の指名、地雷だろそれみたいな指名も無く、バリューに沿った順当な指名ばかりでもありました。例年とは異なる姿勢で臨んだドラフトだったと言えます。この数年、上位指名選手がことごとく外れてますし、下位の無駄使いも多いですから、それを反省したのでしょうね。