なんだかんだで1巡の本命はディフェンスでしょう。全ポジションがニーズと言ってもいいぐらいですが、特にキャメロン・ジョーダンが抜けるかもしれないEdgeは頭数が不足、アロンタエ・テーラーが移籍してしまったニッケルCBも完全に不在という状況でこの2つのポジションを中心に見ることになります。

 

Edge デビッド・ベイリー (テキサス工科大) 6-4 / 251

カレッジでは2ポイントまたは3ポイントにセットしてプレーしていた。初速、スピード、クイックネス、ハンドテクニックで相手より優位な態勢に立ち、瞬時にかわす、かわすと見せかけて押し込む、押し込むと見せかけてスピンして内側に切り込むなど身体能力を生かしたパスラッシュのバリエーションは豊富で爆発力があり、一気に迫るフィニッシュ力もある。腕の使い方やボディコントロールがうまくかつ滑らかで相手の動きを止めたり、パワーの源になっている。相手とマッチアップしながらもボールの位置は常に意識しており、OL越しにタックルしダウンさせたり、パスをはたいたり瞬時に反応することができる。ラン守備はスクリメージ付近で待ち構える様子でもう少し積極性がほしいところ。OLをかわす能力は一流なので適切にコーチングすればロスタックも量産できるはず。いまのところピュアラッシャーという感じだが、スピードがあるためセインツの弱みであるQBのスクランブルに即座に反応し追いつくことは期待できる。

 

Edge ルーベン・ベイン (マイアミ大) 6-2 / 263

基本的には4-3DEだが2ポイントでプレーすることもある。テクニックに優れた完成度の高い選手で、背の低さ、スピード不足、腕の短さといった不利な面を感じさせない爆発力を持つ。常に腕と足を動かし続け低く斜めの態勢を維持し、絶対に相手を優位に立たせないようにプレーしている。そのため、いつでもブロックを外しQBやRBに突っ込める状況を作ることができ、パスラッシュとラン守備の両面で相手にとって脅威となる。驚異的な腕の短さが懸念されており、テクニックでOLと四つに組まないようにするなど補ってきたが、それがプロでも通用するかはわからない。また、OLとマッチアップしながら真横を通ろうとするRBにタックルへ行っても腕が短くて届かないという場面も見受けられた。サイズとスピードを考慮するとカバーに下げたり反対サイドへ動いたりするには不向きであり、セインツのDCブランドン・ステイリーのスキームは合うタイプとは言い難い。

 

Edge アーベル・リース (オハイオ州立大) 6-4 / 241

Edgeとして見られているようだが、特にEdgeとしてのテクニックを備えている様子は見られず、オフボールLBのSamと見た方が良いように思う。LBとしては優秀で、運動能力が高く、カバーに下がるのも、RBにタックルに行くのも普通にできる。ブリッツに起用するのが最も効果的で、Edgeやそのさらに外、2列目、シムなどどの位置にセットしても隙間を生かして真っすぐかつ滑らかにQBに迫ることができる。下がると見せかけてラッシュしたりその逆もうまく、その動きに無駄が無い。空間察知能力とそこを瞬時に突破するクイックネスが優れる。ランに対してはブロックを処理してボールに迫ることができるが、パスラッシュではブロックに捕まりがちでそうなるとなかなかしんどい(この差はなに?)。使い方次第では縦横無尽な活躍を見せる可能性もあるが、過去のこのタイプの多くがそうであったように中途半端な立ち位置で終わる懸念が強い。セインツ的にはステイリーのスキームに最もフィットしそうだが、役割的にはケイデン・エリスと被るところが多く、何よりこの位置で指名するにはリスクが高すぎると個人的には感じる。

 

S ケイレブ・ダウンズ (オハイオ州立大) 6-0 / 206

フットボールIQの高さと鋭い直感でプレーを読み反応する速さが突出している。1ハイ、2ハイ、ボックス、ニッケルCB、アウトサイドCBのどの位置にもセットし、いずれも高いレベルでプレーできるが、特にボックスやニッケルCBでの起用において強みを発揮する。TEだけでなく外WRにもべたべたに張り付いてマンカバーできるし、ゾーンで守ると下がりながらQBの目を追ってボールに反応できる。ランプレーに対する上がりの速さも特筆され、真っ先に突っ込み相手のプレーを崩す。プレーアクションやミスディレクションに釣られない頭脳、相手のルートに的確に反応し方向転換にもスムーズに着いて行く瞬発力を併せ持つ。アグレッシブすぎてミスタックルしたり、プレーを読み違えて自身の守備ゾーンを空けてしまうことがある。1stコンタクトで仕留めきれないプレーも散見される。ニッケルCBががら空きのセインツとしてはニーズどんぴしゃで、SとニッケルCBを中心にディスガイズで役割をぐるぐるさせるDCステイリーのスキームにもぴったりハマる。ブリッツ要員としても起用できるし、喉から手が出るほどほしい選手。

 

LB ソニー・スタイルズ (オハイオ州立大) 6-5 / 244

上記の体格ながらコンバインの40y走、垂直飛び、幅跳びで軒並み好成績をおさめる身体能力・運動能力の高さが魅力的だが、それがしっかりとプレーに生かされているのが良い。反応速度、堅実なタックル、ブロック処理(腕も長い)、ブリッツ、QBスパイ、カバーとあらゆる面において万能。プレーが始まってからの状況判断も良く、ラン守備では基本的にはギャップを的確に埋めゲインを許さないが、ブロックに捕まりそうになっても適切なタイミングで外しボールキャリアを素早くダウンさせることができる。カバーの範囲も広くかつRB、TEにスムーズに着いていくことができる。スナップ前に相手のプレーを読む能力は未熟で、判断に迷いが生じる場面も見受けられるが改善中。シーズンの序盤はプレーに迷いがあり動きが遅かったが、中盤から終盤へと進むにつれ迷いがなくなりキレが増していった。まだ伸びしろがありそう。このサイズ・身体能力・運動能力を兼ね備えそれをプレーに生かすことができ、頭脳面は天井知らずの成長途上、10年に1人の逸材と言っていい規格外の選手だと思う。ニーズを無視してでも指名したい。

 

CB メンソール・ディレーン (ルイジアナ州立大) 6-0 / 187

今ドラフトNo.1 CBと言われるシャットダウンコーナー。フィジカル、スピード、体幹のしなやかさ、判断能力を併せ持ち、プレスマンカバーではレシーバーのダブルムーブに置いていかれることなく、水平方向への移動にもスムーズに付いていき、常に相手より優位な位置をキープする。なおかつQBの目線やボールの位置を常に意識し、素早く反応できる。ゾーンカバーでもパスコースを読み反応するスピードが速く、キャッチポイントを完全に防ぎ、執拗にボールを掻き出す。ブリッツもするし、からの投げられたボールに素早く反応しはたき落とすこともできる。パシュート能力も高く、反対側からもすっ飛んできてタックル&ダウンさせることもある。ランにも積極的に絡んでいく。ロングパスの位置取りとオープンフィールドでのタックルに課題があると指摘される。セインツのニーズにぴったりというわけでもないが、あらゆるカバースキルに長けるためDCステイリーのスキームにフィット可能と思われる。BPAの観点で選んでもおかしくない。


個人的にはベイリーかダウンズの2択。ベイリーはトップ5で消える予想も多く、ダウンズが本命だと思う。能力、キャラクター、ニーズ、スキームフィット、即戦力性のすべてを満たしている。