(2017/3/8 3/3の銀行法改正閣議決定、三菱UFJの銀行API公開に関する記事について、一部加筆しました。)
会計ソフトへの口座明細連携の大本命と言われているのが、銀行API。
しかしなかなか進まない
freeeもMFクラウド会計も弥生会計オンラインも、何千もの金融機関と連携し、口座明細が取れると謳っているのですが、最後に記載したセキュリティ上の問題点もあって、一日も早くすべての銀行でAPI接続ができるようになるべきと考えています。
そこで、銀行APIの普及が早まることを願って、銀行APIの対応状況についてまとめてみることにしました。
■ ■ ■ ■ ■ 銀行 ■ ■ ■ ■ ■
- 2017/3/3 銀行法改正案が閣議決定
原則、銀行APIの公開義務付け!!
世界的にも例のない先進的な取り組みとのことで、期待大!
(2017/3/8追記) - 銀行法改正にあたっては、水面下の攻防があったらしい。閣議決定当日(3/3)に掲載された記事。
2年連続の銀行法改正、水面下でギリギリの攻防 - 日経ビジネスONLINE
フィンテック協会が出した「改正銀行法案に対する見解について」(PDF) - FinTech協会
(2017/3/8追記)
住信SBIネット銀行
- Oauth2.0準拠、「IBM API Connect」および「IBM DataPower Gateway」を採用
- 2016.03 API接続サービスの開始および株式会社マネーフォワードとの公式連携開始について
- 2016.08 freee株式会社とのAPI公式接続開始、振込機能連携に関する共同検討着手について
みずほ銀行
- 法人向けインターネットバンキング「みずほビジネスWEB」に関する『API連携サービス』の取扱開始について(PDF/206KB)
- H28年10月~freee、MFクラウドへ提供開始
三井住友銀行
- 2017/2/19 フィンテック企業に個人の口座情報提供 三井住友銀 - 日経新聞
2017年7月を目途にフィンテック企業へ口座データをAPIで提供開始予定。
三菱東京UFJ銀行
- 銀行APIを利用したハッカソンを開催している
が、具体的なサービス開始についてはまだアナウンスされていないようだ。
銀行API開放はまだか? UFJハッカソン優勝は「事務所の金庫問題」を解決 - 2016.03 TechCrunch - 銀行法改正当日未明の記事
三菱UFJ、ベンチャーに銀行システム開放 フィンテック加速 - 日経新聞
(2017/3/8追記) - 2017年4月より法人向け(BizStation API)で公開、個人向け(リテールAPI)も同年秋ごろ。
MUFGのAPI開放で銀行もFinTechのAPI エコノミーの一員へ - exciteニュース
freeeは早速4月から銀行APIを利用した振込を自動化する計画があり、OBC・JDL・TKC・弥生・MFも連携開始を計画中とのこと。
(2017/3/8追記)
■ ■ ■ ■ ■ ミドルウェア ■ ■ ■ ■ ■
NTTデータ
- AnserBizSOL API連携サービス
【NTTデータ】法人向けインターネットバンキングサービスにおける“Fintechと金融機関をつなぐAPI連携サービス”提供開始~freee、マネーフォワード、OBC、弥生等のFintech利用におけるより高い利便性と安全性を実現~ - Goodway
2016.10 freee、MFと連携開始
順次 OBC、弥生と連携開始
IBM
- IBMのAPI作成・管理・運用ソフトウェア「IBM API Connect 」と「IBM DataPower Gateway」により提供されるオープンな認証プロトコル「OAuth」と連携
- IBMの「FinTech共通API」、freeeやマネーフォワードら5社と接続検証-ITMedia
(5社とは、 OBC、Zaim、freee、マネーツリー、マネーフォワード )
Money Tree
- MT LINK
MT LINKは銀行側へ会計ソフトが直接取りに行くのではなく、中間にワンクッション置くことで、銀行側の接続仕様が変わってもMT LINKが吸収することで会計ソフト側は修正が少なくて済む仕組み。freeeやMFクラウド会計は直接接続しているため、MT LINKのようなものは使用していないと思われる。 - 採用会計ソフト
- 弥生(YAYOI SMART CONNECT)
- TKC(FXシリーズ)
- 応研(大臣シリーズ)
- A-SaaS
- アックスコンサルティング(ハイブリッド会計Crew)
■ ■ ■ ■ ■ その他の関連情報 ■ ■ ■ ■ ■
現時点ではスクリーンスクレイピングという方法で疑似的に口座明細を取得しており、セキュリティ上の懸念も指摘されています。
(参考記事)
2015.12.02「FinTech市場拡大に向けて注視していくべきポイント――スクリーンスクレイピングの現状と今後の銀行によるAPI公開をめぐる課題」-矢野経済研究所
今後も動向を注視していきたい。