ヤマブキ

 

西の谷の山吹(ヤマブキ)が盛大に咲き誇っている。

ヤマブキは日本の原産種で北海道から九州の低山や丘陵地に普通に生える落葉の低木。

 

 

 

美しい黄色の花が咲くので『万葉集』にも詠まれ、古くから観賞されてきた。

かはづ鳴く 神奈備川に影見えて 今か咲くらむ山吹の花 厚見王  

花咲きて 実はならねども長き日に  思ほゆるかも山吹の花 作者不詳 

かくしあらば  何か植ゑけむ山吹の やむ時もなく恋ふらく思へば 作者不詳 

鴬の来鳴く山吹うたがたも君が手触れず花散らめやも     大伴池主 

山吹を宿に植ゑては見るごとに思ひはやまず恋こそまされ 大伴家持 

 

 

 

一重山吹、八重山吹、菊咲き山吹などがある。

 

 

山吹と小川の流れを挟んで「上溝桜」(ウワミゾザクラ)が在る。

桜の一種、白い小さな花が房状に沢山つくのが特徴で、よくよく目を凝らさないと分からない。最近、東の谷(紀州堀)に大木があるのが分かった。

 

谷の斜面を黄色で覆い「山吹の里」にしたいと何度か移植を試みたが、竹林が密集して上手くいかなかった。最近、間伐が進んで裾に空間が出来たが、こちらの体力が衰えたので難しい。