報仏寺の枝垂れ桜@水戸市河和田町

 

 

 

 

 

水戸市河和田町の報仏寺は仁治元(1240)年に浄土真宗の開祖親鸞の直弟子のひとり唯円(ゆいえん)によって開かれた念仏道場が始まりで、唯円は『歎異抄』の作者とも言われる。

バイパスを挟んだ南西に約500Mの湿地の原野が道場跡と言われ、石碑が建てられてある。

 

現在地は河和田城跡で1337(建武4)年、鍛冶弾正貞国により築城されたと伝わる中世城館の跡地で、のち江戸氏、ついで江戸氏家臣春秋氏の居城となった。

1590(天正18)年に佐竹義宣が江戸氏を水戸から追放し、河和田城も廃城になったと伝わる。現在残されている遺構は春秋氏時代に整備されたもので、土塁や堀が保全されており、東西約510m・南北約600mの広範囲を主郭とする、水戸市を代表する中世城館だ。

道路を隔てた天徳寺を含んだエリアを含む広大なエリアで市街地の中の城郭跡は貴重だ。

24輩の寺として多くの参詣者が訪れるが、枝垂桜の名所として花の寺としても知られる。

元吉田町の常照禅寺の枝垂れ桜と共に、毎年訪れる定番のお寺さんである。

昨日(3月31日)の訪問だが、隣の山桜の大木は未だ開花していないが、枝垂桜は丁度見頃だった。

例年より少し遅れているようだが、古木となり樹勢が衰えているようにも感じた。

樹木医による手入れが必要だろう。

 

 

梅は散ったが菜の花が満開だ。

楠の大木も間もなく新緑を迎える。

 

 

赤の木瓜も満開だ。

枝に刺があるが枝ぶりに味わが有る。

後藤清一さんのお宅で、周時代の青銅器にたっぷりとした水に浸った緑青色とのコントラストが印象的で、出会いを求めているが叶わず。

 

 

シモクレンも満開、白蓮と共に好きな花の一つ。

 

 

雪柳も季節の花。

画家の小又光さんのご自宅で、円筒埴輪に生けられた雪柳に感動した。

細身で姿の良い円筒埴輪に出会いたいと探し続けているのだが。

 

 

コブシが咲くと春の到来を感じる。

 

 

樒(しきみ・しきび)の花を初めて見た。

古くから仏教と深く関連がある植物で、邪気払いやお清めのために使われてきた。

樒は独特の強い香りを放つことから、香の木、香の花、香芝と呼ばれることもある。

お焼香で使う粉末状の香は、樒の樹皮と葉を乾燥させたもの。

抹香は、線香の材料としても使用される。