「鹿島と香取」展 @ 茨城県立歴史館

2023年2月17日~ 5月07日

会期は1期(3月21日まで)と2期(4月8日〜5月7日)に分かれる。

(一部展示替えがあり、国宝の「拵」は1期のみの展示。)

両神宮が所蔵する宝物や歴史館所蔵の関連資料を中心に、約160点を展示。

 

 

 

 

 

茨城県と千葉県の境界に広がる水郷地域は、中世以前には「香取海」と呼ばれる内海により、近世以降には利根川により常陸国と下総国、あるいは茨城県と千葉県に分かれていた。

 

 

 しかし、国や県を異にしながらも、この地域は内海・利根川の沿岸社会としてひとつの文化的空間を形成していた。

 

内海沿いに鹿島・香取の神宮、貝塚、遺跡、古墳、廃寺など太古の昔から様々な営みが行われていた。陸平貝塚、龍角寺跡など訪ねた思い出の地の位置関係がよく分かる。阿玉台貝塚などこれから訪ねたいところも記されてある。

 

 

埴輪(南羽鳥正福寺1号墳)古墳時代・6世紀 成田市下総歴史民俗資料館

内海に面していた当地域では、縄文時代には狩猟・採取や塩つくりが行われており、古墳時代には神を祀っていた。

埴輪や古代の祭祀遺跡からの出土資料などから、鹿島神宮・香取神宮が創建される以前のこの地の様子。

 

 

第2章 二つの神宮

鹿島神宮と香取神宮は、ともに古代において神宮と称され、伊勢神宮とならぶ社格をもっていた。また、内海を挟み近在したことから、様々な共通性が見られる。

 

 

国宝 直刀・黒漆平文太刀拵(奈良~平安時代・8~9世紀)

鹿島神宮【直刀:通期展示、拵:Ⅰ期展示

 

 

国宝 海獣葡萄鏡(唐または奈良時代・7~8世紀 香取神宮

※出陳は複製品【通期展示】

 

 

高瀬船模型 千葉県立関宿城博物館【通期展示】

 

利根川の水運と文化

大水上山を水源とする利根川は、中世までは現在の東京湾へと流れていたが、17世紀になるとその下流が銚子へと遷された。

この水路の変化により、江戸と鹿島・香取間における利根川の水運を利用した人や物の移動が盛んに行われるようになった。

 

 

神宮寺経塚出土資料 平安時代【Ⅰ期展示】

 

鹿島・香取地域の特徴を反映した古墳出土資料や板碑などの石造物、両神宮における神仏習合の様相が見られる仏教美術、鹿島の武甕槌神を主要モチーフとした鯰絵、水郷の移り変わりを記録した行政文書などから、この地域に展開した歴史や文化の諸相を探る。

 

昨年、友人たちと鹿島・香取の二社巡りをした。

鹿島神宮の広大な敷地と神宮の杜、要石など社格では鹿島が勝るが、香取はコンパクトながら高低差の変化や黒塗りの社殿、交通の便、参道の賑わいなど、香取に軍配が上がる。茨城県民としては誠に残念に思った。

今回の展覧会により多くの方々が鹿島に詣でられることを願う。