丸干しの「ほしいも」が到来。

 

 

(丸干しの干し芋・パックされたままですが)

 

例年、今頃になると丸干しの「ほしいも」が届くのが楽しみ。

以前は「乾燥芋」と呼んで冬場の“おやつ”だった。

近年は品種改良や製法も変わって高級な「スイーツ」となってしまったのが幾分残念に思うが、特に「丸干し」と呼ばれるものは、味わいが深い。

 

サツマイモを秋に収穫し、寒くなるまで保存をして糖度をあげる。

蒸してから皮をむいてピアノ線で切り、寒風に当てて乾燥させる。

寒い中、瞬時の作業が続くらしい。

乾いて周りに白い粉が吹くまで干しあげて保存食とした。

そのままでは硬いので、炭火であぶって柔らかくして食べるが、甘さを感じる程のないおやつだった。

 

芋の品種が改良されたことや冷蔵の保存法などで、柔らかな生の食感が味わえるようになって茨城の特産品として知られるようになった。

国内のシェアは9割を占め、贈答品としても人気が高い。

ひたちなか市、東海村、那珂市の辺りがお主な生産地だが、水戸の周辺で生産農家が増えてきた。

 

サツマイモの原産は中央アメリカと言われ日本へは、17世紀初めに中国から琉球にもたらされ、やがて薩摩へ伝わり、九州南部で栽培されたのが「薩摩の芋」として、全国へ広まり定着した。

江戸時代に飢饉を救う救荒作物として栽培が奨励され、8代将軍・徳川吉宗の命によって、1735年、蘭学者の青木昆陽が薩摩から江戸に種芋を取り寄せて、小石川御薬園(現:小石川植物園)などでサツマイモを試作し、これをきっかけに東日本各地でも栽培が広がった。

この件については『禁断の海辺―国策に翻弄された半世紀の記録 』(1984年・箕川 恒男 )に詳しく語られているが手元に無いので、図書館から借りて確かめたい。

 

この時期ならでの「干し芋」だが、特に、カット出来ない小さなものを丸ごと干した「丸干し」は身が厚く、濃厚な味わいで人気がある。

干し芋を食べるなら「丸干し」が一番だ。